Fate/stay night
1107話
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また?」
ランサーに殺されそうになっているから助けに来たのは、あくまでも衛宮が一般人だと思っていたからだろう。
だが、セイバーというサーヴァントを従えている以上は聖杯戦争の関係者なのは間違いない。
だとすれば、凛の性格からしてここで戦う……というのはないかもしれないが、聖杯戦争に関して事細かに教えてやる必要があるかというのも、正直疑問だ。
俺の知っている凛の性格を考えれば、こんな事はしないと思うんだが。
勿論、俺が凛と出会ってからまだ殆ど経っていないんだから、凛の性格を完璧に把握しているという訳じゃないけど。
それとも、やっぱり凛と衛宮の間には何かの事情があるのか?
凛は学校のアイドル的な存在らしいから、衛宮の方から何か思うところはあるかもしれないけど……凛の方からってのはちょっと考えにくい。
「色々とあるのよ。それよりほら、行くわよ。向こうもセイバーと一緒に話し合いに出るんだから、こっちからもアークエネミーが一緒に来るの」
「はいはい。まぁ、凛がそう言うなら俺も話し合いに参加させて貰おうか」
凛の言葉に頷き、衛宮の家……武家屋敷にも思えるような家の門を潜る。
「うわ、結構荒れてるわね」
「ああ。さっきのランサーって奴と戦ってる時に逃げ出してな」
「……セイバーを召喚して対抗したんじゃないの?」
「いや、違うぞ。セイバーは、俺がランサーに襲われている時に偶然召喚されたんだ」
「呆れた。じゃあ、本気で生身のままでサーヴァントとやり合ってたっていうの?」
「やり合ってたって言うか、やられまくってたって方が正しいけどな」
そんな風に言いながら家の中に入り、居間へと向かう。
すると居間のすぐ側にある廊下では戸が壊れており、ガラスの破片が周囲に散らばっていた。
「うわ、ちょっと待っててくれ。すぐに片付けるから」
その光景に慌てて掃除道具を取りに向かおうとする衛宮だったが、凛はそれを止めて呪文を唱えると、巻き戻されるかのようにガラスの破片が空中に浮き上がり、戸が修復されていく。
「……遠坂、凄いな」
「何言ってるのよ。衛宮君も魔術師なんだから、このくらい初歩の初歩でしょ?」
「いや、俺が使えるのは強化くらいだから……」
「呆れた。どんな魔術師よ。まぁ、いいわ。これでここも落ち着いたし、しっかりと衛宮君の置かれた状況を教えてあげる」
その言葉に、俺と凛、セイバーと衛宮という風に別れて座り、凛の口から聖杯戦争に関して説明されていく。
ただ、中でも衛宮が引っ掛かった部分は、サーヴァントの霊体化。
普通であれば実際に霊体化して見せれば早いのだが……
「アークエネミー以外にも受肉した状態で現れる英霊がいるなんて、ね」
セイバーが霊体化出来ないという話
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