暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico35カウントダウン〜Overture to Ruin〜
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悪いが、な)

「それは私から話すわ」

俺の知るシャルロッテが小さく挙手。今のイリスの人格はシャルロッテのモノだ。俺がアールヴヘイム云々の説明をするより、当時の生き証人というシャルロッテからの説明の方が誤魔化す手間が省けるというもの。

「ケリオンの正体は、転移門と呼ばれる神器の一種が人の姿に変身したモノね」

『そんなことがあるのですか!?』

「ええ。存在年数が長く、その間意思疎通の出来る生命と居続ければ、って、生前に聞いたことがある。実際に見たのは初めてね。で、転移門って具体的に何?って顔してる子たちが居るからついでに説明しとく。
すでに察してる子も居るだろうけど、その名の通り世界間を転移するための装置の事ね。生前の私の時代、トランスポーターとか転移魔法なんて上等なモノは無かった。だから神様たちが設置した転移門を使って私たち魔術師は世界を渡って・・・戦争をしてた。
まぁ、それはさて置いて。現代にさほど現存してないはずの神器がどうしてこれほどまでに出現したか。それについても関係してくるから話すね。どうやらリンドヴルムは、神器が普通に存在している世界から奪ってきたみたいなの」

シャルロッテが説明を始める。大戦と呼ばれた過去の大戦争、ラグナロクという破滅、そこから再生された次元世界(説明が面倒なのか同盟や連合、単一次元などは伏せた)、そして大戦後、歴史と神器を継承した世界と、継承しなかった世界があって、ミッドチルダは後者と説明。

「神器を継承した世界もあるみたいなのね。ケリオンは、その世界の内の1つに存在してた転移門ね」

「その世界って・・・」

「アールヴヘイム。射撃や砲撃といった遠距離系魔術が最も優れてるとされた光の世界で、そして最も神属の住まう天界に近い世界とも言われてた。何故リンドヴルムがラグナロクによってこちらの次元と隔たれたはずの次元に存在するアールヴヘイムに行けたのかは不明だけれど、問題はそこじゃないから横に置いといて、・・・ケリオンはこっちの次元の世界と別次元のールヴヘイムを繋げる門だから・・・」

「その世界に行けば、ケリオン君を助けられる・・・!」

すずかの表情がパッと明るくなる。“ケリオンローフェティタ”の今後の処遇は色々と考えたいが、今はとにかくリンドヴルムがアールヴヘイムへ向かうことを阻止しなければ。アールヴヘイムからまた別の世界に次元航行船を使って移動、そしてまた神器を強奪してくるかもしれない。それだけは何としても止めなければ・・・

「おそらくその世界がリンドヴルムの本拠地なんだろう。フィレス二尉。以前回収した神器の中に、黄金の腕輪が在ったと思います。今、近くにありますか・・・?」

人化できる神器である“ブリギッド・スミス”シリーズは天使属が扱う神造兵装の1つだ
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