第六十一話
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パンパン
俺の拍手に誰だ!と勢い良く振り返る彼。
デスゲームが開始してからはそういった物音にも過剰な反応を示すだろうことを失念していた。
振り返った彼がこちらに向かい、臨戦態勢を取っている。
それを確認したが、俺は剣を抜かず、敵ではないと示す。
どうやら彼も森の秘薬クエストを受けているらしい。
このクエストは一人用クエストではあるが、先着ではない。
つまり胚珠が手に入れば二番目でもアニールブレイドはゲット出来るのだ。
そこで俺は彼に最初の一個を譲るから二つ目が出るまで付き合ってくれと交渉する。
勿論、これは彼にとってもメリットのあることだ。
花つきの出現率はノーマル種を狩るほどに確率がブーストされるのだから、2人で狩った方が効率がよいのだ。
確率ブーストされているならば二つ目も時間を掛けずにゲット出来るだろうから。
そんな考えも目の前の少年の名前を聞いて一変する事になる。
「……よろしく。俺はキリト」
「……キリト……あれ?どこかで……」
キリト…だと?
もしかして主人公か!?
戸惑いを隠してリトルネペントの討伐にあたる。
もしかしてこいつをここで殺ってしまえば、アインクラッドを解放する英雄は自分になるのでは?
アスナやシリカ、リズベットを自分のものに出来るのでは?
そんな疑問がエンドレスで脳内を巡る。
そんな時現れたリトルネペントの『花つき』と、その奥に現れた『実つき』
『実つき』は所謂トラップモンスターだ。
吊り下げられている実に少しでも衝撃を与えるとその実からくさい煙を撒き散らす。
その匂いに引き寄せられるように何匹ものリトルネペントが現れてしまい、俺達では到底対処できる物ではなくなってしまう。
しかし、そこで俺は閃いた。
『花つき』を先に倒して胚珠をドロップさせた後、『実つき』に攻撃すれば集まってきたリトルネペントでモンスタープレイヤーキル(MPK)が出来るだろう。
そして、隠蔽スキルで敵が散るまで待てば胚珠もゲットできるはずだ。
勿論、俺をターゲットしてくる者もいるだろうが、隠蔽スキルを取ってある俺ならばターゲットにされることも無い。
冷静になって危険は冒さずに引き返そうとするキリトを俺が『実つき』のタゲを取っている間に『花つき』を倒してくれと説得する。
キリトもせっかく目の前に現れたチャンスを不意にはしたくないようだったので俺の意見に同意してくれた。
よし、まずは第一段階だ。
細心の注意を払って実を傷つけないようにキリトが『花つき』を倒すまで『実つき』のターゲットを取る。
そしてその時が訪れた。
キリトが『花つき』を倒したようだ。
そ
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