「この世ならざる者」
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、参れ。ん?おあ?片腕が!」
そいつの片腕は手首から綺麗になくなっている。
そして豊村の影がどんどん大きくなっていってやがてそいつよりも大きくなってそれを見てしまったやつは恐怖におののいた。
「お、おおおお!や、やめてくれえええ!」
グシャ!
――賢治の一行
「どんだけ、深いんだこの箱ン中は?ぜんぜんどこかに通じてる感じがしない」
「お母さん、どうですかこの金髪の不、これで豊村さんの彼女なんですよ、許せますか」
「私的には、かっこいい男の子に思えるのだけど、今の女の子はこういう感じタイプじゃないのかしら?」
「い、いえ。お母さんのタイプはとてもいい線いってますけど……不良ですよ?」
「でも賢治くん、さっきだって先陣きって未知の敵に向かっていったでしょ、私は逆に少し暗い不良な感じでも心が優しくて熱ければいいと思うの」
「お母さんは分かってないんですよ!」
「そうかしらあ」
「そこ!この場面と全然そぐわない会話しない!だいたい、俺の金髪は地毛で不良じゃねえ」
「ほら、不良って言葉に抵抗があるってことは極悪非道な悪党なんですよ」
「あら、悪党はこまるわ、お婿さんが少年院なんて悲しいもの」
「ああ、くそ。話を聞かねえ奴らだ……」
――豊村の一行
「おまえ、あいつの何処が好きなんだ?まあ、俺の次にいい男ではあるがな」
「そ、それは、まあ強いて言えば昔の父さんに似ているってところかな、面白いし」
「はあ、自慢の娘はファザコンか。お父さん冥利に尽きるぜ、娘よ」
「あのな、父さん、ていってもあいつのほうが百倍いい男だからな、金髪だし」
「金髪はいいのか?あれはどっちかっていうといい感じなんだな?」
「ま、まあ」
「ふ、ふふふ」
「と、父さん?」
「だが俺はあいつにお父さんと呼ばれるのが我慢ならん!あいつがそう呼ぶのならばじんましんが出てでも息子よといってやるさ、ワハハハ」
「父さん、なんだかんだいってもわたしのこといつも肯定してくれてありがとう」
「……幸せになれよ、娘……」
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