「この世ならざる者」
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ンのしずくを一つたらすとその文様はきれいに消えた。
「よかった」
「たぶんやつは敵の中核だろう、こんなに早くわたしたちの力を上回るやつが現れるとは想像してなかった」
「それって私たちでも負けることがあるというより私たちより力が上な奴がいっぱいいるってことですか?」
「まあ、そうなる」
「そんな」
「そんなに落ち込まないでください私たちは戦争してるんです」
さっきの少年ではない、顔が般若の相である。それにただ歩いているだけなのに動きの緩急でまるで分身しているようにみえる。
「お前たちはなんだ、まるで梵天の魑魅魍魎のような姿をして」
「余興は楽しいほうがいい、あなたがたが日本という小国の生まれだとかで私たちも仏教や神道の神のような姿で現れてみたわけです、姿だけでもなにか不気味でしょう?
戦において仮面をつけてどれが本当の将なのかわからなくするのは定石ですよ?
「つまり、それは仮面というわけか」
「まあ、私たちの魂はあなた方のと違い無限ですからいろんな戦装束をして楽しんでいるわけです、おまえたちは我らの悦楽の余興になればいいんだよ!」また殺気だけで周りを圧するほどの衝撃。すると途端に姿が大きくなり大蜘蛛のような姿に。
「賢治、ここは私が相手をする。おまえは友恵と母さんとあの箱のなかへ」
「おまえを置いてはいけねえ」
「こいつを倒したら、あとに続く。それに父さんもいる」
「分かったすぐ、こいよ、ちょっとまて織花はどうする?」
「そのもののことは心配するな、我とて格下のものを人質にはせん」
「ああはいうがな、どうしたものか」
「あ、あの」
「ああ、高町のボディーガード」
「それなら俺が戦闘機まで運びます。正直、もうここにいるのは無理だ、それにこの子もここじゃ危険すぎる戦闘機のなかなら何とかなります。危険になれば無線かなにかしらの通信手段でそちらにつなげます、俺もこうなったら腹をくくりますんで」
「分かった。己の実力を推し量った上での最良の選択、いいボディーガードだ。高町には礼をいってもいいきれないほどだ」
「ではそれでは」
まるで忍者のように凸凹した地形を進んでもときた道を織花を抱えて走って行くボディーガード、せめて名前くらい聞いておきたかったが、ボディーガードはそれを拒否した。自分はあくまで高町の忠実な下僕でしかないとかそういうことらしい。
「じゃあ、行ってくる。豊村、ファイト!」
「さあ、始めようじゃないか殺戮の大祭を!まずは我らの使いっ走りが下賎な言葉遣いで祭りを汚したことを謝罪しよう」
「なにか、自分がとてつもない強敵みたいにしゃべっているけどあなたのこと、全然こわくないんだよ。すまないが一瞬で終わってしまいそうで少々がっかりしてる」
「くはは、バハムートの娘となれば言うことも違うか、さあ
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