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SecretBeast(シークレットビースト)
「この世ならざる者」
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おい、聞こえてねえのか?最大勢力で、といったろうが、ああ?」
 ギィン!重くて固いものを力で捻じ曲げるような音が響いた。実際は賢治が回し蹴りを少年の首に決めただけなのだが、少年の首はありえない方向に曲がってる。
「ほお、いい蹴りだ、だが首をもぐくらいじゃねえと俺は殺せないぞ?」
「そうか、じゃあ遠慮無く」 
 そこから首をかかえこんでひねり、ちぎった。
 赤い血があたりに散漫する。
「けけけ、悪いな、首をちぎったくらいじゃ死なねんだよ、俺」
 そいつは賢治から首を取り返す、元あったところにつけたするとカチっとはまって首は再びつながった。
「うげ、おもちゃの超合金か、おめえ?」
「なあに、こんなのは余興だ。だが結構やるな、すまねえ、俺の勘違いだ。久々にこっちがわに来たんで感覚にズレがきてるんだ。そういうことだから俺も遠慮なく行かせてもらうぜ!?」
 ブアッと旋風が通り抜けるとともに賢治のみぞおちに深々と拳がめり込んでいる。
「たしかそこのお嬢さんにやってた技だろ?このあたりだったよな、こうやって五体で殴る蹴るするのがおまえのスタイルか?」
「がはっ、ああまあな」
「ふひひ、じゃあ俺には勝てないぜ、そら俺を殴ってみな」
 見せびらかすように頬をポンポンと突き出すので問答無用で殴ってみた。すると拳が消えて自分の手が自分を殴ってる。パンチを跳ね返された?
何度殴っても跳ね返される。殴るだけ殴られてる。それも自分の拳に。
だが賢治はあきらめない。すると逆に自分の顔を殴りだした。
賢治が感じたのは拳が闇の中へ消え、気づくと相手の頬にあたっているという感覚だ。
案の定、単純にパンチの方向をかえられてただけだ。そんなことをどんなに高度にしてもあらゆる打撃の質や威力を変えられるつまり物理法則の全てを掌握している賢治には異能の力の反射は通用しない。
「へ、へへ。空間転移を見破られちまったか」
「なるほどな、だがまやかしとかちょっとしたトリックじゃ俺は倒せない。そういうのは技の質を変えていけばいいだけだからな。
宣告してやろう、これから打つパンチはもう外れない」
「へへへ、おまえじゃ、お釣りが来る」
 ゴギャ!ガッガガガ!面白いように賢治の連打はそいつに当たった。さっきとはずいぶんな差だ。
「な、ぐは、げへ、そんな、がっ、どうなってる?」
「なに、少し本気で殴りに行ってるだけさ」
 殴るたびに硬いものがひしゃげるように形が変わる、そしてグチャグチャになった少年は、言葉さえ発することはできない。仮にこいつが運動エネルギーをそのまま反射してようがしまいが賢治の拳はそんなものでは止められない。一つのことを極めるとはそういうことだ。サムライが斬れないものはないといったら斬れないものはないのだ。
 もはや賢治の拳に常識は
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