暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
Fate/stay night
1106話
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話

 気合いと共に放たれる拳。
 一瞬触れたのは、冷たい金属のような感触。
 いや、金属の鎧か。
 それに構わず、腕力A++の力を最大限に発揮し、勇猛により格闘の威力を高め、対英雄により相手の能力を低めた上での一撃は、金属鎧の上からでも間違いなく相手の肋を粉砕するだろう一撃。
 だが……

「セイバーッ!」

 その声が周囲に響くと同時に、一瞬にして俺の手の先にあった感触は消え失せる。
 空気を穿つ音と共に、その衝撃波が周辺のコンクリートへとひび割れさせた。

「ちっ、何だ!?」

 ともあれ、このままここにいては危険だ。
 そう判断し、今までいた場所から後ろへと跳躍。凛の前に着地する。

「……凛?」

 その一言だけで、凛も俺の言いたい事を理解したのだろう。小さく頷きを返す。

「ええ、間違いなくサーヴァントよ。それも、セイバー。能力値も最優のサーヴァントの名にふさわしく高い数値で纏まっている。……まぁ、アークエネミー程じゃないけど」
「セイバーか。なら、やっぱりあの透明の武器は剣で間違いなさそうだな」
「ええ。……で、何で貴方がマスターになっているのか。その辺を聞かせてくれるんでしょうね、衛宮君?」

 凛が、視線の先にいる人物。先程セイバーを救ったのだろう相手に視線を向けながら尋ねる。
 ……なるほど。何だっていきなり手応えがなくなったのかと思ったら、令呪を使ってセイバーを近くに引き寄せたのか。
 となると、確かに俺と凛の目の前にいる人物……つい先程学校でランサーに殺され掛けていた衛宮がマスターになったのは間違いない。
 聖杯戦争のマスターってのは、魔術師じゃなくてもなれるのか?
 そんな疑問を抱く俺の前で、セイバーは見えない剣を手に1歩前に出る。

「お前達が何者かは知らない。だが、私がいる限りはマスターに手を出させはしない!」

 威風堂々。そんな表現が似合うような金髪の少女は、俺と凛に向かって宣言するのだった。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ