夢の中の敗北
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胸?」
「心臓ってことじゃないのか?」
ゴッドハンドより強力なキーパー技を書き残していた円堂のおじいさん。しかしその技の説明は「胸がポイント」というたった一言だけだった。
「よくこんなキーパー技を見ていたな雷藤」
鬼道が俺にそう言うと俺は鬼道に向かい言った。
「マジン・ザ・ハンドを見ていたのは理由があるんだ。この魔神?みたいなものはキーパー技だけではなく、シュートにも応用出来るんじゃないかって、そう思ったからこのページを見ていたんだ」
鬼道はそう聞くと何も言わず頷いた。
俺が円堂を見ると少し吹っ切れたのか、顔を上げた。
(くよくよ考えたって何も変わらない…とにかく動く!動けば何か掴めるかもしれない…!)
決勝までに残された貴重な時間を、これ以上悩んでいるだけで消費してはダメだと思った円堂。
とにかく特訓に特訓を重ねて何かを掴もうとするが、それは先の見えない暗闇でひたすらもがき続けるようなものだった。
─────────
「前にパパの手紙を読んでから思っていたことだけど…影山が今までやってきたことを考えると、サッカーを憎んでいるとしか思えないの」
「ああ、私もそう思う…そしてその理由を調べていてこのザマさ」
「そのケガ、影山の仕業ってこと…?」
「事故には不審な点が多すぎる…影山が絡んでいることは間違いない。だからこそお前に注意して欲しい、みんなにも十分警戒するよう伝えてくれ」
その頃理事長の病室を訪れていた夏未は理事長の巻き込まれた自動車事故は影山の仕業であることを知らされていた。
「それからな…円堂君のことなんだが…」
「えっ…?」
─────────
「お嬢さん、話っていうのは?」
「いつも父と話していると伺いまして…」
「ああ、お互い追いかけているものが同じですからね…ちょっと情報をね」
「円堂君の話も出ていると聞きましたが…」
そして理事長から円堂の話を聞いた夏未は、その情報を確かなものにするために鬼瓦刑事を呼び出していた。
「……正確には祖父、円堂大介の話ですよ。聞いたんですか…?」
「はい…それは本当なんでしょうか…」
「証拠も何もありゃしませんよ、まことしやかに囁かれる話なんですがね…、大介の死に…影山の姿がちらつくんです」
なんとそれは円堂祖父は影山に殺された可能性があるという疑惑の話だった。
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