22部分:第二十二章
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れ以来心を奪われていたようだ。そして人の世に入ったというのか。
しかし彼女はやはり魔性の者であった。それにより夫をはじめとして多くの者を自らのクグツにし罪無き人達をその餌食としてきた。
それは彼女が魔物だからであろうか。やはり人を愛していても魔族の心は消えなかったのか。
「もうすぐね。あの人の側に戻れるのは」
そう言うとニコリと微笑んだ。
「それならもうここにこれ以上いても意味はないわね」
彼女はそう言うとその手に赤い炎を宿らせた。そしてそれを床に投げ付けた。
「お逃げなさい。この城はもうすぐ燃えてなくなるわ」
僕達の方を振り向いて言った。優しく気品のある笑みだった。
「私はこうしてあの人の元へ行くわ。あの人と共にいたこの城と共に」
炎は次第に燃え広がっていく。僕達の足下にも近付いてきた。
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