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Angel Beats! the after story
入江みゆきとORO
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身をもって実感出来て光栄だよまったく。




気がつくと頭にはとても柔らかいものが敷かれていた。回らない頭で形を探ろうと手で触る。

とてもすべすべしており、程よい弾力と相まって一生このままでいたいと思ってしまう。

だが、一つだけおかしな点がある。

「ひゃ!お、音無くんそんなに、したら、ん?」

喋るのである。それも妙に色っぽい……。技術も向上したもんだな!ハッハッハ!とまぁ、現実逃避を試みたがダメみたいだ。

「本当にすいバボッビバッ!」

「そ、そんな水面で土下座しなくても気にしてないから。ね?顔上げよ?」

良い子すぎてますます申し訳ない気持ちでいっぱいである。

「ありがとな入江」

パプニング続出だったが本来の目的を遂行する。

「ほら、関根が待ってるから行くか」

万が一のために入江に手を差し出す。

「あ、ど、どうも……」

おどおどしながら躊躇いがちに手を繋ぎ、洞窟から出る。長くいなかったのに太陽の光がとても眩しく思えてしまう。

「──作戦成功だよしおりん」

どこぞのアニメの主人公ではないが、入江の言葉がよく聞き取れなかった。







『いいかいみゆきち?今回の旅行でみゆきちには音無くんとの仲を最低一つ進展させるのが目標である』

旅行前日。私の親友である関根しおりことしおりんは突然そんなことを言ってきた。
またしても無理難題を私に押し付けてくるしおりん。

『無理だよぉ〜』

『そんなこと言ってるとかなでさんや岩沢先輩、そしてついにはあの機械のような遊佐さんまでもが狙っているんだぞ!みゆきちの愛はその程度なのか!!』

『違うよ!誰よりも好きだもん!!』

あっ…………。その一言にしおりんは燃え上がってしまったのです。

『その意気だよみゆきち!!では、これから音無くん篭絡オペレーション通称《ORO》を始めるぅ!!』

と言った具合に始まりました。あの洞窟は作戦第一段階らしいです。あれだけでも、もう頭いっぱいだよぉ〜。





「やぁやぁ音無くん暇かい?なら、みゆきちとみんなの分の飲み物を買いに行ってくれないかい?そう大丈夫なの!ありがとう」

「なに捲し立ててるんだよ。一言も言わせないで決めるな」

私の好きな人。音無くん。正直言うと、音無くんのことは死後の世界の時から気になってた。

にしても、しおりんの作戦はなんというか……ちょっと計画性がないかなって思う。

「いやなら無理に付き合わなくていいよ音無くん。しおりんと買いに行くから」

「いや、一緒に行くよ。あの人数分を運ぶのに男手必要だろうし」

「うんうん!んじゃ私は荷物番してるからいってらっしゃ〜い」


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