第3章 リーザス陥落
第55話 レッドの町の鬼門
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夫だろう」
ユーリは、そう答えた。
確かに単純な戦争であれば、数が、物資が多くが方が勝つ様になっている。だが、今回の相手はリーザスの洗脳兵の件もあり、抵抗軍の存在もある。
「(……そして、マリアの兵器も頼りに……なるだろう。多分)」
「ちょっと! 多分って何よっ! 絶対にすごいんだからっ!」
「判った判った……って、人の思考を読まないでくれ」
搭乗口から、顔をぴょこん!っと出してそう言うのはマリアだ。一体どうやって聞こえたというのだろうか……と思えるが、そこはスルーだ。機械の話題で、マリアだから。と言う事で。
「がはは! 敵部隊はまだ来ないのか? ここまで近づいたというのに。オレ様に怖気づいたのだろう! がはは! 情けない奴らだ!」
「違うわ。きっともう気づいてる筈だけど、甘く見てるのよ。引きつけておいて叩くつもりね」
「ふふふ! どっちにしても同じ運命だ、馬鹿な奴らめ、このランス様率いる部隊を甘く見るとはな!」
「なら、手っ取り早く力を見せつけてやろう。ヘルマン達に、な?」
「ふふふ、待ってましたー!! 行くわよ!! チューリップ3号!! 科学の力にひれ伏しなさーい!!」
レッドの町にもう少し近づいた所で、ヘルマン3軍 軍勢の姿が視認出来た。そして、開戦の合図は、マリアのチューリップ3号の砲撃。敵陣も、まさか砲弾が飛んでくるとは思いもしなかったようで、慌ただしくしている様だが……。
「フレッチャー司令、正面から無謀にもリーザスの残党共が現れました!」
「ぶーぶー、それは本当におもしろい……あいつらは数さえ数えられない、数の差も判らないみたいだぶー」
「いかがなされますか?」
「ぶーぶー、泳がせるのもここまでだぶー。圧倒的な力の差を見せつけて、全滅させて、ぶーぶーあげなさい。攻撃開始ぶー」
「はっ!!」
ヘルマン側の兵力とリーザス側の兵力の差は歴然であり、リーザス最強と名高い兵達も洗脳状態にある。故に、リーザスの残党如きに負ける筈がないとタカをくくっているのだ。
だが、その慢心が敵側は、後悔させる事になった。
《チューリップ3号》
その威力は、敵はおろか、味方まで驚愕させる程の兵器だと言う事を。
まるでそれは、動く要塞。
数が多いとは言え、街道は決してそこまで広くはない。固まっていれば、いい的になるのだ。その集まっている部分に、チューリップ3号の砲撃を浴びせた。
「いけーーっ!! チューリップ!!」
マリアの号令の元、第一、第二と続けて打ち放つ。
それは、対人兵器とは言えない。攻城兵器とも言える兵器だ。重装備を施した巨漢のヘルマン軍がまるで、紙くずの様に吹き飛ばされていくのを、カスタム側も唖然として見ていたのだった
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