第3章 リーザス陥落
第55話 レッドの町の鬼門
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るランスだった……。
ランスは、チューリップに乗り込み、他の皆は自身の足で歩く。刻一刻とレッドの町へと近づいてく。もうほんの少しで戦場へと足を踏み入れる事になるだろう。
「がはは! おい、お前たちも乗っていいんだぞ?」
「嫌よ、そんな狭い所」
「そうよ! 一体何されるか判ったもんじゃないわ!」
「トマトは、ユーリさんと一緒に歩くですかねー。その方が気合が入るです!」
「ま、その方が健康的ってな。オレも気遣わないといけねえんだわ」
全員がサラっと拒否をする。
確かに大きな戦車であるチューリップ3号だが、操縦者であるマリアや香澄もいるし、その上ランスとなると、流石に狭い。入れない事はないが、ランスと一緒に乗るという行為が何を意味するのかは……。
「ひんひん、ランス様ぁ、痛いです……」
シィルを見ていれば一目瞭然だった。
「ふん! 折角戦いの前に気持ちよくさせてやろうと言う司令官としての気遣いを無下にしおって!」
「馬鹿で無茶な事言うな。戦いの前に消耗してどうするんだ。体力が切れるぞ」
こんな場面でさえ、いつもどおりのランス節を崩さない所をみて、軽く苦笑いするユーリだった。
そして、解放軍は進行を続けた。その際、ユーリはバレス将軍のとなりにたつとランスの方を見て言う。
「……馬鹿だが、ヤル時はヤル男だ。こいつは」
「……ですな。戦場で普段の己を出し続けるのは並大抵では出来ぬ。恐怖心の類が全くない。ユーリ殿が、ランス殿を推す理由が判る気がしますぞ」
「……騎士道的には納得しかねますが」
「ふふ、貴女ならそう言いそうですね。ですが、僕もあの方に賭けてみるのも面白いと踏みましたよ」
将軍達もランスが司令官になった事にそこまで不満は無いようだった。ユーリがいるから、と言う意味もあるだろうけれど。
ランスはと言うと、戦車の上で指さしながら高笑いをしている。
『無能な軍隊だろうと、このランス様の指揮があれば〜』っと高らかに宣言しながら。当然だろうけれど、その言葉にのってしまうのは志津香とかなみだ。
「……戦いの前で これだけリラックス出来てりゃ上等だな」
ユーリは3人を見ながらそうつぶやくのだった。
「こちらの軍の規模は大体どのくらいなんだ? 改めて教えてくれないか、バレス将軍」
「うむ、我が軍はリーザスの黒の軍3000、そしてカスタムでは、ミリ殿・ラン殿が率いている攻撃部隊1000、マリア殿が率いている遊撃隊が700、そして、今作戦の目玉、切り札でもある彼女のチューリップ3号と言う兵器ですな。攻撃隊以外では、その他の補給部隊、後方支援隊が500、と言った所です」
「……約5000か、相手の数を考えたら、心もとないが……大丈
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