20部分:第二十章
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
ったら銀でもないと」
その銀を僕達は持っている。しかし。
「けれど私に傷を付けられなくては全く意味がありませんわね」
その通りだった。狼の戦闘能力は人と比べて圧倒的に高い。普通の犬でも人はまともに太刀打ち出来ないのだ。それが狼となると。
ましてや彼女は狼ですらない。魔界より来た魔性の人狼なのだ。
「ウフフフフフフフ」
彼女はシャングリラから跳び降りてきた。
「まだ夜も長いですし」
彼女はそう言って後ろに跳んだ。
「まだまだ楽しませてもらわないと」
眼が光った。すると彼女の身体が左右にぶれ動いた。
「なっ・・・・・・」
何と彼女が五人に増えた。そして僕達を取り囲んだ。
「これは一体・・・・・・」
僕はそれを見て思わず呟いた。
「幻術です」
神父はその中の一体を見ながら言った。
「ご安心下さい。彼女が増えたわけではありません」
彼はそう言いながら剣を構えた。
「このうち四体は幻に過ぎません」
それを聞いていささか安心した。
「しかし本物がどれか見極めないと」
「待っているのは死、ですね」
僕は答えた。
「・・・・・・はい」
神父はそれに答えた。五体の金狼が同時に襲いかかってきた。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ