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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第201話 何よりも強い武器
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神に狙われやすくなるわ」
「そ、それはそうかもだけど……」
「そうだな。シノンが適任だ」
「っ! りゅ、リュウキ……」
口ごもっていたキリトだった。だが、リュウキだけは 頷いていたんだ。シノンの事を考えれば、前線に出て欲しくない。寧ろ存在を知られたくない。だからこそ、撃つ行為そのものをなるべく除外したかったと言うのは言うまでもない事だ。
「3人で戦う。と、決めただろう? 確かに この場で誰よりも危険なのはシノンだ。オレも……シノンには隠れていてもらいたいってずっと思っていた。だけど、この世界は、あの世界の様に。第1層の様に安全地帯なんて何処にもないんだ。……なら」
リュウキは拳を差し出した。
「シノンを、そして、キリトを。……仲間を信じて、自分の背中を任せたい。全力を、ただ自分のできる全力、その全てをそれに集中させたい。……オレたちだったら、出来る。そう、だろ?」
「っ……」
向けられた拳、そして 微笑み。……シノンはそれを見て 一瞬だけ、ほんの一瞬だけ、また その顔に、魅入ってしまっていた。
――……この戦い、その全てが終わった後は どんな顔をしているんだろう?
シノンの頭の中に、それが過ぎっていた。
――キリトを倒した時のような顔? それとも あの撃ちゲームをクリアした時のような顔?
これまででの、様々な表情が浮かび上がる。
中には、むかっ! と来た様な表情も確かにあった。だけど、それは全て良い思い出となっている。いつの間にか、自分の中で良い思い出に……。
――見たい。……見て みたい。
シノンは、
愛銃
(
へカート
)
の
床尾板
(
バットプレート
)
部分を岩肌剥き出しの地面に置き、自分の身体に立てかけ、拳を握った。僅かだが 仄かに彩っている色彩。色白い顔にもう1つの色が染まりつつあるのを、懸命に隠しつつ、リュウキの拳に添えた。
そして、キリトも拳をつけた。
3つの拳が合わさった所で、頷き合う。
「オレ達はパーティだ。……そして、オレが生きている間は、パーティメンバーを殺させやしない」
「ああ。それだけは絶対に嫌だ」
殺される。
その言葉の重みを誰よりも深く、感じ続けていたのだろう。だからこそ、その言葉の重みを、シノンも感じる事が出来たんだ。
「……宜しく」
だからこそ、死地へと向かうかもしれない戦場で、笑う事が出来た。
――……戦場で笑う事が出来る者は強い。
それは、シノンが曾て思い馳せていた事だ。この時の彼女は、それを考えてはいないだろう。だけど、確かに 笑えている。
その笑顔が意味する所は、当時とは随分違うと思えるけれど、それでも シノンは確かに《新たな武器》
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