3話
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地球に帰った私は、学校に行くまで、依頼された内容について考えていた。宇宙でも有名である殺し屋の金色の闇を守ってほしい…というよりは、まず見つけることからなんだがな。彼女はどうもそれを忘れていたようだ。そんなことは置いて起き、確かに、金色の闇は殺し屋であることを除けば一人の少女ということに変わりはない。しかし、彼女は殺し屋だ。彼女は一人で自分の身を守れぬほどの愚か者ではないだろう。そんな人を守ってくれとはなぜなのだろうか。さらに言えば、ティア―ユ・ルナティークはなぜそれを私に頼んできたのか。考えてもわからないことだらけである。
「どうした?ハク?さっきから怖い顔して…」
「っ!!」
どうやら顔に出ていたらしい。表情だけでわかるとは…。普段女性の気持ちに関しては鈍いくせに…
「いや、どうということではない。少し考え事をしていただけだ。」
「そうか?ならいいんだけど…。何かあったら相談してくれよ?力になれないかもしれないかもしれないけど、話を聞くことぐらいはできるからさ…」
「ふ。私のことを気にかけてくれるのは嬉しいが、リトはもう少し自分のことを考えるべきだな。」
「うっ…」
とはいえ、やはりこいつは優しすぎる。それが一つの魅力でもある。彼と親密になる女性のほとんどは彼に惚れるといってもいいだろう。この天然たらしめ…。
「リト、今日は親父さんのところに行くのだろう?差し入れを買ってもいいだろうか?丁度いいところにたい焼き屋があるのでな。」
「本当か?悪いな、何か気を使わせてしまって…」
「何、いつも世話になっているからな、たまにはこういったことをしなければ私の気が済まんだけだ。」
少し買ってくる、と断りをいれて店に行き、たい焼きを買う。
「すまない。待たせた」
「いや待ってないよ。じゃあ行くか」
そうして私たちが先ほど買ったばかりのたい焼きを食べながら進んでいると、どこからか視線を感じた。ふと気になり、視線の先を見て、私は驚いてしまった。なんとその先にはあの金色の闇がいた。まさか依頼を受けた直後に、金色の闇に出くわすとはな。まさかあのイベントがフラグだったとでもいうのだろうか。
「な、なぁハク…あの子、すごいこっち見てるんだけど」
リトがこそこそと話しかけてくる。わかっているといって、リトを落ち着かせて、私は金色の闇へと近づいていく。
「どうかしたかね?道にでも迷っているのか?よければ私たちが案内するが…」
なんの目的があってこの星に来たのかはわからないが、ただ単にこの星へ来ただけの可能性も捨てきれなかった私は、無難な対応を選んだ。
「あなたは…柊 白夜…」
私の名を知っている?おかしいな、仕事をするときはアーチャ
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