第1章:平穏にさよなら
第7話「契約と加護の力」
[2/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
言うか...使えるようになったと言うか...。」
〈お二人共、今まで魔法の“ま”の字も使ってませんでいたよ。デバイスである私が証明します。私たちがお二人に出会ったのは今日が初めてですから。〉
リヒトが代わりに答えてくれる。
「....少々...いや、かなり気にするべき所があるが...まずは...。」
「夜の一族についてね...。すずか、大丈夫かしら?」
「う、うん。大丈夫...。」
話にも出てきた“夜の一族”。どうやら、吸血鬼の一種らしい。...緋雪も吸血鬼になれるけどそれはどうなるんだろうか?
「貴方達は夜の一族について何か聞かされたかしら?」
「...特には。」
「じゃあ一応一通り説明しておくわね。」
どうやら吸血鬼だという事ぐらいしか聞かされていないらしい。と言う訳で、忍さんが簡単に説明してくれた。
「まんま吸血鬼と言うかなんというか...。」
「あまり驚かないのね...。」
そりゃあまぁ、妹が吸血鬼ですし。
「あ、でも弱点がないってのは羨ましいなぁ。あるとしても血を吸わなきゃ長生きできないって所だけだし。」
「今はそう言う話じゃないよ志導君...。」
聖奈さんに言われて自粛する。いけないいけない。
「んん゛...。まぁ、そうして特に何とも思わないのはこちらとしても嬉しいわ。」
「私達は魔法も使ってますからね...。探せば同じような種族とかいそうですし...。」
聖奈さんがそう言う。...あー、確かにいてもおかしくないかな。ファンタジーだし。
「それはそれとして、夜の一族の事を知った場合、私達と契約をしなければいけないの。」
「契約...ですか?」
「そうよ。ちなみに私と恭也とで既に結んでいたりするわ。」
とりあえず契約内容を聞いてみれば、ずっと裏切らずにいるか、夜の一族と言う事を忘れるかという至極簡単なものだった。...実際はもっと複雑だけどさ。
「てっきりこういうのって“永遠を共にする”的な感じな奴だと思ったんだけどなぁ...。」
「お兄ちゃん...なんか変なマンガでも読んだ?私もそう思ったけどさ...。」
ほら、吸血鬼で契約ってなんかそんなイメージあるし。
「あー...一応、そんな感じの意味もあるわね。伴侶とかそっちの意味で。」
「は、伴侶って...婚約者ですか!?」
バニングスさんが反応する。...女の子だからそういうのに興味あるのか?
「ええ。...あ、でも二人は好きな子がもういたわね。確か、織崎神夜君だっけ?」
「え、あ、は....あれ?」
バニングスさんが忍さんの言葉を肯定しようとして詰まらせる。...なんだ?
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ