Fate/stay night
1104話
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ーに対して言葉を発しつつ、念話で凛へと声を掛ける。
『ええ、任せてておいて。けど、ここで戦うよりグラウンドに戦場を移した方がいいんじゃない?』
『いや、俺の武器が格闘である以上、戦場は狭い方がいい。グラウンドみたいに広い場所だと、あの槍を好き勝手に使われそうだしな』
格闘か。寧ろ俺のクラスってアークエネミーとかじゃなくて、グラップラーとかいうのだったりしないのか?
ふと自分の能力について脳裏を過ぎるが、それはランサーの嬉しそうな笑みと共に放たれた言葉で我に返る。
「当然だろ? こうしてサーヴァントが出会ったんだ。そうなりゃ、やるべき事は1つだけ。……いくぜ? そう簡単に死んだりするなよ?」
トンッと、柵から屋上に飛び降りたランサーは、その槍の穂先をこちらへと向けてくる。
なるほど、ランサーが使うだけあって槍はかなりの代物だ。
槍の英雄……誰なんだろうな?
まぁ、それを言えば俺が誰だって話になるけど。
『アークエネミー、ランサーの能力は軒並みあんたよりも下よ。ただ敏捷さはAだから、それだけ気をつけて!』
後ろで宝石を構えている凛からの念話に、小さく頷く。
ステータスでは俺の圧勝。けど、戦闘では宝具やスキルが重要なファクターとなる。
残念ながら今の俺は、一部のスキルや宝具が全く使えない状況だ。
相手を侮るという真似は絶対に出来ない。
「行くぜ、おらぁっ!」
その言葉と共に放たれる槍。
ランサーのクラスに相応しく、更には敏捷Aというのも伊達ではないとばかりに槍を突き出す。
一般人であれば、何が起きたのか理解出来ないだろう程の、閃光の如き連撃。
だが、幸い俺のステータスや五感は向こうを凌駕している以上、槍の穂先を目で追うのは難しくはない。
この辺、対英雄や戦闘続行の能力が影響しているんだろう。あるいは、格闘に補正の掛かる勇猛もか?
ランサーにしても、こうも攻撃を回避されまくるとは思っていなかったのか、徐々に頬が強張っていくのが分かる。
向こうにしても本気って訳じゃないんだろうが……
「さて、そろそろこっちから行くぞ!」
身体を半身にして突き出された槍を回避し、その槍が戻っていくのに合わせて前へと進み出る。
「ちぃっ!」
長柄の武器を持つランサーが、このままでは俺に懐に入り込まれるという自分の不利を理解したのだろう。舌打ちをしながらも穂先ではなく石突きで殴りつけるような一撃を放ってくる。
あの長い槍をどういう使い方をしているのか、石突きの部分が俺の顔面へと向かって跳ね上がってきた。
だが、咄嗟の一撃で俺をどうにか出来ると思うな!
俺のステータスは幸運以外は軒並みA以上。その中でも筋力はA++でランサーよりも格段に上だ。
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