Fate/stay night
1104話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
していると、当然ながら1人では時間が足らずに、やがて夜になる。
「暗くなってきたけど、どうする? もう少しやっていくか?」
「うーん、そうね。起点に関しては大分潰したし、次で終わりにしましょうか」
「次か。場所は?」
「屋上」
屋上なら学校に残っている教師に見つかるような事もないだろうし、問題ないか。
「なら行くか。ここまで頑張ったんだから、今日の夕食は期待してもいいよな?」
「……今日頑張ったのは、寧ろ私の方だと思うんだけど。何かして貰うんなら、私じゃない?」
「俺に料理でも作れと?」
「そこまで無理は言わないわよ」
そんな風に話ながら屋上へと向かい、扉を開く。
漂ってくるのは、涼しいというよりは冷たい風。
2月であるのを考えれば、それも当然だろう。
やっぱりこういう時は暖かい料理を食いたい。
「じゃ、待ってて頂戴。今日の分は終わらせてくるから」
そう告げ、魔力を辿って屋上の中に隠されている起点を見つけ、手を伸ばし……
「待て」
何かを感じ、凛の動きを止める。
同時に、その場を跳躍。凛の隣へと。
「へぇ、俺が声を掛ける前に気が付くなんて、やるじゃねえか。お前さん」
「え? アークエネミー? 違うっ!?」
凛が目を白黒させて、声のしてきた方と俺を見比べる。
自分では分からないけど、余程俺の声に似てたのか?
ともあれ、その声を発したのは屋上の柵の上に立っていた1人の男。
鋭い目つきをしており、獰猛な雰囲気を醸し出す男。
見るからに一般人じゃない。……いや、そもそもこんな近くに立たれるまで俺が察知出来なかった辺り、どう考えても一般人じゃないか。
「で、お前は誰だ? と尋ねてもいいのか?」
凛を背後に庇いつつも尋ねると、ニヤリとした笑みを浮かべつつ口を開く。
「答えるまでもねえだろ? お前も俺の同類である以上、分かっている筈だ」
「……サーヴァント」
俺の口から出た言葉に男は何も言わず、どこからともなく槍を取り出して俺と向かい合う。
「槍、なるほど。ランサーか」
俺とランサーの距離は、約5m程といったところ。
「正解だ。……さて、お前さんは何のサーヴァントだ? 見る限り、肉体派って感じだから、キャスターじゃねえよな?」
「さて、どうだろうな。セイバーかもしれないし、アーチャーかもしれない。あるいはアサシンという可能性だってあるぞ? もしくは……ランサーかもな?」
……まぁ、正確にはアークエネミーなんだが。
「はっ、俺がここにいるってのにランサーな訳ないだろ。ったく、色々と面白い奴だな」
「喜んで貰えて何よりだ。で、どうする? やるのか?」
『凛、下がって援護を頼む』
ランサ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ