Fate/stay night
1104話
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のか理解したのだろう。わざとらしく俺の後ろに隠れ、更には抱きつくようにくっつく。
……うん、やっぱり凛は色々と胸が残念だな。
痛っ!
瞬間、背中に痛み。
何をされたのかは、すぐに分かった。凛が俺の背中を抓ったのだ。
相変わらず女の勘は鋭い。……うん? 相変わらず? まるで勘の鋭い女といつも一緒にいたかのような、そんな感覚が……
「な、何だよ。転校生の癖に、僕に逆らってもいいと思っているのか?」
「ああ、悪いが凛はお前に興味がないらしい。そもそも、俺と凛は1つ屋根の下に一緒に暮らしている。これがどういう意味を持つかくらい、お前の年齢になれば分かるだろう? えっと、何て言ったか。納豆?」
「ぷっ、くすくすくす……」
俺の後ろにいた凛が、堪えきれずに笑い声を漏らす。
一方、反対に間桐の方は顔を真っ赤にしながら叫ぶ。
「誰が納豆だ! 僕は間桐だ!」
「ああ、悪いな。全く興味がなかったから、名前を覚えてなかったんだ」
「……アークとか言ったっけ。君、もしかして僕に喧嘩売ってる?」
険悪な目つきでこっちを睨んでくるワカメだが、俺は寧ろそれを望むところと笑みを浮かべる。
自分でも分かる程の、獰猛な笑みを。
「ひっ、ひぃっ!」
無意識に殺気でも漏れたのか、ワカメが悲鳴を上げて数歩後退る。
それを見ながら凛の肩を抱き、笑みを浮かべて口を開く。
「分かったな? 凛は俺の女だ。次に余計なちょっかいを掛けてきたら、そのワカメを毟って食わせるぞ」
「ひっひいいいいいいいっ!」
ヨタヨタとしながら逃げていく間桐を見送ると……
「痛っ!」
再び脇腹に鋭い痛みが走る。
視線を向けると、何故か凛がジト目で俺を睨んでいた。
「やり過ぎよ、アークエネミー。大体、わ、私があんたの女って何よ。あんたはサーヴァントなんだから、それを忘れないでよね」
「分かってるよ。方便だろ? あそこまで言っておけば、あの間桐とかいう男もこれ以上凛に付きまといはしないだろうよ。それより、結界の件を進めるとしようか」
「……はぁ、そうね。全く、無駄に時間を使いすぎたわ」
溜息を吐き、結界の起点となる場所を探すべく学校の中を歩き回り、それを見つけては消していく。
凛曰く、根本的な解決にはならないらしいけど、それでも結界の完成を遅らせる事は出来るんだとか。
そのまま人目から隠れるようにして、俺と凛は学校の中を歩き回る。
……ただ、ふと思ったんだけど、これって傍目から見たら俺と凛が2人で人目のない場所を探しているように見えるんじゃないか?
いやまぁ、凛がいいんならそれでいいんだけど。
ともあれ、そんな風に学校中に隠蔽されていた結界の起点を潰していく。
そんな風に時間を過ご
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