笛吹きとヴァイオリニスト、癒しを求める
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い。
「そう言うわけなので、自分としては少人数を担当したいっスね。それなら必ず守り切れる自信があるっス」
「じゃあ・・・私とレヴィで二つくらいに?」
「いえ、奏さんも入れて三つかと」
・・・え、僕も?
「あの、レヴィちゃん。僕には戦闘能力なんて欠片ほどもないんですけど・・・」
「はい、奏さんにそれは欠片ほども期待してないっス」
自覚しているとはいえ、はっきりと言われると傷つきますね。・・・分かってますけど。分かってますけど!
「でも、奏さんなら逃げることはできるっスよ。ロロさんにも一緒に行ってもらえば、まず逃げ切れないことはないんじゃないっスか?」
「・・・・・・・・・ああ、そういうことですか」
確かに、言われてみればその通りだった。僕のギフトの話なのに、自分で気付くことが出来ないだなんて恥ずかしいことこの上ない。
「つまり、僕の担当するところに危険な生物が来たら・・・」
「『剣の舞』で剣を操って全員乗せて、思いっきり逃げてくださいっス」
「了解です、全力で逃げさせていただきます」
僕にできること。全員で逃げられる乗り物を提供して、攻撃とか防御とかの抵抗を一切しないで、ただひたすら逃げること。
・・・・・・やっぱり、うん。少しばかり情けなくて、涙か出てきそうですね・・・
♪♪♪
「はぁ・・・あの連中に任せておいて大丈夫なのか、不安になるわね・・・」
「あ、あはは・・・」
ユイですら呆れてるわよ・・・本格的に大丈夫なのか疑うレベルだってことよね。まあでも、仕方ないと思う・・・
「あの女王騎士はご主人様のファンだから助けるって理由が強いし、女王は女王でご主人様・・・というか、“音楽シリーズユニット”の私たちの誰かに何かあろうものなら“アンダーウッド”事あの巨龍を消し飛ばしそうな勢いだし、フェイス・レス以外の女王騎士も便乗しそうな勢いで・・・」
「その上、“ノーネーム”の主戦力はみーんな、勝手に済ませようとしてるしね〜」
「ホントに、どうなるのよこれは・・・」
あと、なんか黄金の竪琴と一緒にバロールの死眼も盗み出されたとか、楽器という点からやっぱり相手側に“音楽シリーズ”持ちがいるかもしれないとか、他のとこでも階層支配者が襲われてるとか、階層支配者を狙う組織がありそうとか、相手の狙いが全階層支配者を出して暫定四桁と太陽主権を狙っているんじゃないかとか、なんかもう色々と話し合いで出てきたけど・・・
「一番の問題は、女王にアンダーウッドを滅ぼさせないこと、なのよね・・・」
「あの会議の結論もそれだったしね〜」
「そのためにも、私たちには参加はしてもらうけど何が何でも無事生き残るように、なのよね・・・」
「最優先事項だ、って言ってた
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