1部分:第一章
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「怖い話でも読んだのか?」
「テレビかも」
二人が考えたのはそこであった。
「漫画とか選ぶか」
「ビデオも選びましょう」
二人はそう言い合う。
「さもないとこのままずっと怖がったままよ」
「じゃあ御前の持っている怪奇漫画は捨てるか奥にやるかしろ」
「貴方のビデオもね」
「ああ、そうしよう。それにしても何か最近特におかしいな」
お父さんは首を傾げるばかりであった。
「本当に何か見たのかな」
「そんなこと言わないでよ」
お父さんの言葉にお母さんも怯える顔になった。
「この家にいるのは私達家族だけでしょ」
「そうだな。じゃあ何もないか」
「ない筈よ」
怯えているせいか言葉が少し不安定になっていた。
「そんなの決まってるじゃない」
「それもそうだな。しかし」
ここでお父さんはまた首を捻りながら言うのだった。
「何とかしないとな。妙ちゃんを」
「ええ、そうね。あのままだといけないわ」
二人は娘を心から心配していたのだ。まだ幼い一人娘を。この時はまだ妙子一人だったのだ。後で三人も妹ができるにしろだ。
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