神殺しの王、本土にて神獣退治
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うな黄金の剣が現れた。
「これは『勝利の剣』?」
それを聞いて護堂は振り返って言った。
「お、よくわかったな。さすが霊視持ち。まあ、切り札の一つだけどこういう使い方もできる。『清秋院、万里谷、北斗、葵さんを日本の正史編纂委員会東京分室まで移動させてくれ』。じゃあね、葵さん。万里谷たちも北斗をよろしく」
「わかりました」
少し戸惑ったような葵を光が包み、北斗たちの姿は消えた。
光が収まってきたなと思い、目を開けるとそこは見慣れた東京分室だった。
葵はこの部屋本来の主である上司を探した。葵の上司である楓はまるで幽霊を見たようなおびえた顔で隅でうずくまっていた。
「部屋の中爆発した・・・。爆発しちゃったよぅ」
まさに心ここにあらずといった風に見えた楓をどうにかなだめた後。ようやく楓も状況を把握してきたのかいつものような調子に戻ってきた。少々表情はひきつってはいるが。
「そうですか。神獣退治は北斗様が・・・。まあ、護堂さんの指示なら私は従いますが、本当にいいんでしょうか」
それに答えたのは恵那だった。
「王様も北斗君が一人で倒せるとは思ってないよ。だから今回は実践に慣れさせるための練習みたいなものって言えばいいのかな。とにかく危なくなったら恵那が変わるから」
「わかりました。いつ出発なさいますか?」
「できれば早いうちに。遅くなればそれだけ被害もでかくなりますし。楓さんも被害は小さいほうがいいですよね」
「それはそうですが・・・」
「大丈夫だよ、僕は今日にでも向かえるよ」
「了承しました。では私どものほうの準備ができ次第早速神獣が出たという、滋賀へ向かいましょう」
そう言った楓は仕事を淡々とこなすいつもの楓の顔になっていた。
ここはシンガポール行きの客船
「エリカ嬢、本日もお綺麗ですな」
護堂とエリカは声のした方を振り向くと、そこに2mをこす赤髪の外国人が立っていた。スーツを着て、礼節もしっかりしている。一目見ただけでは彼が一般人とさして変わらないと思ってしまうかもしれない。しかし体からあふれ出す野生味とその存在感は隠しきれていない。なぜなら彼こそがベネルクス王国の国王でありカンピオーネの一人、オプテンノールその人であるからだ。
「お褒め頂き光栄でございます。オプテンノール様もお元気そうですね」
「ああ」
「一国の王様がこんなとこに一人で来たらまずいんじゃないのか?」
男は今までとは違いぶっきらぼうにそんなことを意にも返さないといった風に続けた。
「俺は誰にも縛られねーよ。ああもうやめだ、こんな話し方、肩がこるわ。それはおいといて、久しぶりだな、草薙護堂。本当な
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