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未来から来た魔王
神殺しの王、本土にて神獣退治
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「では、現状維持ということで今後も進めてくれということかな」

ここは、正史編纂委員会東京分室。日本の呪術会を実質的に管理する委員会の東京支部のようなものだ。そこのトップである楓と北斗の監視役でもある葵は度重なる検討を終え北斗に関する今後の方針を決定していたのであった。

「はい。北斗様は現在おとなしく生活しており急に暴れだすなどといった兆候も見られません。監視を始めてから3か月間精神のほうも安定しています」

「今現在の生活はどうなっていますか?」

「とりあえず学校のほうは籍だけは例の学校に置いておいてもらい、実際は万里谷さんや私が家庭教師をやっているという状況で、よく恵那さんと稽古しています」

「いいですね、僕も仕事なんてしないで一日中くんずほぐれつしたい……」

葵はなんの感情も交えずに淡々と上司の失言を聞き流した。
そんな葵を見てか楓も冷静になったのか若干の軌道修正をした。

「そういえば草薙さんに依頼した神獣退治の件なんだけど……。本当に北斗君に行かせて大丈夫なのかい?」

「え?」

珍しく戸惑った葵の表情はとても可愛かったと楓は後々皆に触れ回ることとは思いもよらぬ葵であった。













「本土の神獣退治に北斗様を向わせるとはどういうことなのですか?北斗様はまだ子供。そんな大掛かりな仕事はまだ荷が重いのでは?」

護堂は自宅の書庫を整理しながら言った。

「ああ、その件か。それなら清秋院と万里谷を一緒に行かせるから大丈夫だ。聞いたところそんなに強い神獣ってわけでもないんだろ」

「まあ、そうですが、しかし」

「俺はちょっと行かなければならないとこがあって行けないけどなんとかなるだろ」

葵は不安に思いながらもその言葉に従った。

「確か出現したのってそんなに大きくないんでしょ、ただ数はいるって」

「はい、なんでもネズミの神獣らしくその数もネズミ算的に増えていってます」

「じゃあ早速北斗君には行ってもらいますか、本土に」

「しかし、連れて行こうにもそう簡単には・・・」

「そこは大丈夫。万里谷、旅の準備は?」

「はい、整ってます」

そういって見せてきたのは一見ただの普通のバック。しかし中は魔術によってどんなものでも軽く小さくすることのできる優れものなのだ。

「恵那も大丈夫だよ、北斗君は・・・。大丈夫そうだね。ぐっすり眠ってるよ」

恵那の背中におんぶされた北斗は年よりも幼く見える。とりあえず起きるそぶりはなかった。

「まさか、こんなことにこの剣をつかうなんてな。まあいいや。『勝利をもたらす聖剣よ、主の命を遂
行せしものよ。われの願いを叶えたまえ』」

そう言霊を護堂が紡ぐと以前見たよ
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