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馬脚を表す
第一章
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つつだ、こうも言った。
「実際にどうなるかわからないけれどな」
「そうか、じゃあな」
「ああ、また別の作品読めよ」 
 このことは駄目とは言わなかった、学校の授業の為にもだ。そうしたことを息子と話して後はビールとテレビも楽しんでだ。
 妻が待っている部屋で二人で寝た。こうした話は数日もすれば忘れるものだった。少なくともその筈だった。
 だが朝起きてだ、真司は。
 ベッドから出て靴下を履こうとしたところで自分の脚を見て一瞬で目が覚めた。
 そしてだ、思わずこう言った。
「何じゃこりゃ!」
「松田優作の真似?」
 ベッドの中から妻の百合が言って来た、結婚して二十年になる愛妻だ。流石に顔には皺が出てきているがまだ可愛らしいというのが真司の見方だ。
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