ウェンディvs.シェリア
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ポイントを入れたナツ。
その直後に序盤こそ苦戦を強いられたもののその実力で反撃の起爆剤となったエルザ。
(シリルはあんなにボロボロになりながら、みんなのために戦ったんだ!!)
そして、今日の競技パートで無謀すぎる挑戦を試み、仲間たちのために傷つき、その後倒れるまで消耗しながら戦ったシリルとエルザ。
(私は・・・戦いは好きじゃないけど、ギルドのために戦わなきゃいけない時は・・・)
「っ!!」
シェリアの猛攻に耐え抜いたウェンディ。彼女は仲間のために、目の前の敵を倒すために顔をあげる。
(私だって本気でやります!!)
腕を大きく広げ、小さな体全体で大気中の空気を食していくウェンディ。
「あ!!やっぱり“空気”を食べるんだね!!」
そう、ウェンディは天空の滅竜魔導士。彼女の魔法は空気を・・・いや、天を食らうことによりその威力を増すことができる!!
「じゃああたしも!!いただきまふぅぅっ!!」
シェリアもウェンディと同様に空気を吸い込んでいく。
「なんと。戦いの中でシェリアが空気を食すとはのぅ、それほどの相手と認めたか」
「真面目にやれよ!!靴下片方なくなった!!」
「キレんなよ。そして靴下は関係ねぇだろ」
ジュラがシェリアが空気を食べ始めたことに驚き、トビーとユウカは相変わらずの漫才を繰り広げている。
「シェリアがすごいのはここからだ」
リオンは2人の少女たちを見つめながらそう言う。そんな中レオンだけは、静かにシェリアの姿を見つめている。
『こ・・・これはウェンディたん、シェリアたん、何をしているのでしょう!?気のせいか、酸素が少し薄くなってきたような気がします』
気のせいなんかじゃない。2人のこの行動によって空気は間違いなく薄くなっている。それに比例するように、2人の魔力は高まっていく。
「滅竜奥義!!」
空気の吸収が終わったのか、両手を広げるウェンディ。その足元には巨体な魔法陣が展開されている。
(すでに片方を修得していたのかい!?)
ポーリュシカはウェンディが発動しようとしている魔法を見て驚きを隠せない。
「キタキタ!!」
「出るぞ」
「いっけぇ!!」
シリル、ナツ、ルーシィがそう言う。
「ウェンディが奥義だと?」
「すごいんだよ!!」
「これは決まるぞ〜!!」
「勝ったわね」
ウェンディの奥義を見たことのないリリーに対し、ハッピー、セシリー、シャルルは得意気にそう言う。
「何・・・これ・・・風の結界!?」
シェリアは自分の周囲を見渡す。シェリアとウェンディを囲むように、風の結界が敷かれているのだ。
「閉じ込められた!!」
「照波!!天空穿!!」
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