第3章 リーザス陥落
第54話 レッドの町を解放せよ
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ない。拠点にする所は味方しかいないんだし」
「私も頑張りますよ。ヒトミちゃんには助けられましたからっ!」
志津香とかなみも頷いていた。
そして、ヒトミを同行する事になったが……よくよく考えてみたら問題もあるのだ。
「だが、説明が大変だな……ヒトミの事ちゃんと言っておかないと、その味方に何かされる可能性だってあるぞ?」
ユーリは今後の問題点についてもそう言っていた。
何故なら、この感情豊かであるヒトミを見ていると忘れそうになるが、彼女は女の子モンスターである。それも幸福きゃんきゃんだ。
一度倒せば、膨大な経験値を受け取れる為、誰であっても、攻撃を仕掛けてくるだろう。それはヘルマンだろうが、リーザスだろうが関係ないと思えるのだ。
「あ、お兄ちゃん! それは大丈夫なんだっ!」
ヒトミはぴょこんとユーリの前に飛ぶように来た。そして、志津香やかなみとも見合わせて笑った。
「何が大丈夫なんだ? ずーっと その帽子かぶってるのか? ……それでも、バレた時が怖いぞ? 四六時中一緒にいられるわけじゃないし」
ヒトミは女の子だ。
だから、一緒にいるとしても限界は当然ながらある。その限界を超えようモノなら、異種族間での恋愛?に発展するかもしれない。あのリスとローラの様に?
……そんなの、ユーリには無いだろ!とも思うが、間違いなく強烈にそれに反応する人たちがいる事をお忘れなく……、そして足に痛みが走る事もお忘れなく。
「えへへ、私ね? 色々と試してみて、判ったんだっ! 認識を逸らせる事が出来るって事は〜……えーいっ!」
ヒトミがニコリと笑顔のままで、手をかざしたその時、ある変化が起きた。
ユーリは、ヒトミの方を目を凝らしてみる。2度、確認する。……そして、漸く、何が起こったのかを理解する事が出来た。ヒトミが『大丈夫』と言った意味を理解する事ができた。
「なるほど……、認識の種類を変えたか。……即ち、『自分が、女の子モンスターであると言う他人の認識を逸らす』って事か。自分は 普通の女の子だって。……姿を消したりする、存在の認識を逸らす事よりは確かに 難易度が低そうだ」
そうなのだ。
今の彼女を女の子モンスター、幸福きゃんきゃんであるとは思えない。帽子を取っている姿を見ても、そこにある筈の大きな耳を認識する事が出来ないんだから。 完全に自分の姿を目に映らない様にするよりは遥かに楽だろう。ヒトミの正体を知っているユーリ自身をも、その大きな耳を認識する事ができなくなってしまったのだから。そして、ヒトミも笑顔だ。辛そうにしている様子も感じられない。
「うんっ! 隠れたりする時はどうしても、存在そのものの認識を頑張って逸らせるんだけど、この方が確実だしっ! 全然問
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