第3章 リーザス陥落
第54話 レッドの町を解放せよ
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リ殿。ありがとうございました」
「ああ、ヒララ鉱石は手に入れてきた。明日には完成する、そして決戦は……」
「明日ですね、大丈夫です。話は聞いて各部隊にも通知をしています」
時期が早いのではないかといわれるかと思ったが、杞憂だったようだ。状況の逐一把握している将だからこそ、それが適切かどうかの判断は問題ないのだろう。
「いよいよ、ですね。……相手は リック殿の軍。赤の軍も加わってます。洗脳されているとは言え、その力は本物。……気を引き締めていきましょう」
ハウレーンも表情を険しくさせながらそう言う。自軍でもある赤の軍の強さはよく知っている。だからこ、その言葉が出たのだった。それは、エクスもバレスも同じだ。
ハウレーンの言葉に 2人は深く頷く。そして、ユーリも同じく。
「ところで、以前に話していたローラの恋人の件だが……」
「手は尽くしています。《転生の壺》の情報も、同時進行で合わせて行なっています。……流石に、AL教団が認定しているバランスブレイカーと言われているだけの事はありますね。……残念ながら 集まる情報は少なすぎと言うのが現状です。リスの件も同様で、まだ……」
「ああ。……判った」
最悪は、ローラを手にかける必要が出てくる可能性が高くなる。
だが、まだ今は目の前の戦いに集中する事が先決だろう。猶予は決して多くないが……、今は進むしかないのだ。
「……クルックー」
ユーリが、この時に思ったのは、AL教団の司祭見習いのクルックーの事。
あのリスのウーと、殆ど同時にあそこから出て行ったのだ。彼女だったら、ウーの行方を知ってる可能性が高い。だが、彼女もAL教の神官としての使命があるのだからそれは希望的観測だとユーリは胸の内にしまい込んだ。
「失礼します」
そこに入ってきたのは、真知子だった。彼女も休息を貰っている筈だが……情報収集に力を入れてくれているのだ。
「レッドの町への街道に配置されている敵軍の規模の正確な情報が入りました」
「流石ですね、仕事が早い」
エクスも舌を巻く程の技量を持っている真知子。それを見て、ユーリはつくづく思う。カスタムの人材はハンパないと言う事を。
「ヘルマン側の司令官、フレッチャー司令官が率いる2,000の部隊、そして洗脳されたリーザスの赤の軍4,000、大型モンスターを含むモンスター部隊も5,000程、配置されています。故にレッドの町に侵入するには彼らを何とかしないといけません」
真知子は、持ってきた書類に目を通しながらそう伝える。
それが簡単じゃない事は重々承知だ。単純に門番として配置された様な部隊だと思えるがその数は圧倒的にコチラより上なのだから。だが……、コチラには切り札がある。
「チューリップ
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