Fate/stay night
1103話
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を吐いたりしているが、俺が料理を出来る筈がないだろう。
そもそも、英霊である俺が料理を……いや、あるいは生前の生活によっては出来ても不思議じゃないのか?
俺が人間だった時、その手の作業をやっていたら、あるいは。
記憶を取り戻す鍵になるかもしれないのを考えると、今日辺り家に帰ったら料理をしてみるのもいいかもしれない。
ただ……この学校に展開されている魂食いの結界とやらをどうにかする方が先だろうな。
そんな風に考えていると、葛木が口を開く。
「さて、何かロータスに質問のある人はいるか?」
その言葉に真っ先に手を上げたのは、色黒の女だった。
……あ、どこかで見覚えがあると思ったら、何度か顔を見た女だ。
もしかして聖杯戦争の関係者じゃないかと疑ったこともあったけど……凛が言うには、別に魔術師でも何でもないらしい。
「蒔寺」
「えっと、遠坂さんとアーク君が一緒にいるところを何度か見たし、今日学校に来る時も一緒に登校してましたけど、2人ってどういう関係なんでしょうか? もしかして付き合ってるとか?」
ざわざわざわっ、と。
今まで聞いた中で一番のざわめき。
凛の方はと言えば、頭を抱えている。
さて、この場合はどう答えるのが正解なんだ?
一先ず、否定しておいた方がいいか。
「違う。別に俺と凛は付き合っていない」
何故か再びざわめく。
蒔寺と呼ばれた女も、興奮したように言葉を続ける。
「その割りにはファーストネームを呼んでるけど?」
「ああ、俺が凛の家に住んでいるからだな」
「ちょっ、それってもしかして同棲!?」
「遠坂が男と同棲!?」
「くそっ、羨ましい事をしやがって」
「ふざけるな、ふざけるな、ふざけるなぁっ!」
……うわ。何だか色んな意味で混乱してきた。
「あー……同棲じゃなくて、同居な」
一応そう告げるが……俺の話を聞いていた奴は殆どいなかった。
うん、もう少しくらい人の話を聞いた方がいいと思うんだけどな。
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