Fate/stay night
1103話
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るとでも?」
再び向けられた凛の視線に、葛木は言葉を止めてじっと遠坂を見つめる。
結局、凛の視線に押し切られるようにして話は纏まる。
……まぁ、そもそも同居するって言っても、結局聖杯戦争が終わるまでの短い間だけだしな。
具体的にどのくらいの期間になるのかは分からないが、それでも半年とか1年とか、そんな長期間にならないというのは、聖杯からの知識で理解している。
「では、彼は私が教室まで連れて行くから、遠坂は教室に戻っていいぞ」
「はい。……アーク君、では、また後で」
『妙な真似をして、人の注目を浴びるような真似はしないでよ』
言葉と共に念話でそう念を押してから、遠坂は職員室から出て行く。
それを見送ってから、俺は葛木に色々と事情を聞かれたり、あるいは学校生活をしていく上で注意する事を聞きながら、朝のHRが始まるまで職員室にいたのだった。
「では、呼んだら入ってくるように」
葛木にそう言われ、教室の前で待つ。
中で暫くHRでの話し合いをしている声が聞こえてくる。
そう言えば、凛の家に配達されていた新聞でも書かれていたな。ガスでどうこう、殺人事件がどうこうって。
その辺の注意が行われ、やがて話が終わり……
『さて、知ってる人もいるかもしれないが、今日からこのクラスに転校生が来る事になった』
担任の教師の言葉に、ざわめく声が聞こえてくる。
『静かに。彼は外国からの留学生だが、日本語は普通に喋る事が出来る。言葉が通じないという事はないので安心して欲しい。入って来い』
その言葉を聞き、教室の中へと入っていく。
ざわり、と。俺が入って来た瞬間に生徒達がざわめく、
女から向けられるのは、興味津々といった視線がメイン。ただし、中には何だか獲物を狙うかのような視線もある。
それに比べて、男の方からはその殆どが嫉妬や妬みといった視線の数々。
……クラスの女の注目を集めているのが気にくわないのか?
「自己紹介を」
葛木の言葉に頷き、教壇の横で口を開く。
「アーク・ロータスだ。ちょっとした諸事情からこの学校で過ごすことになった。よろしく頼む」
「それだけでいいのか? 趣味とかがあれば、それも話したらどうだ?」
趣味? うーん……趣味か。
そんな風に考えていると、凛からパスを通して念話が聞こえてくる。
『ちょっとアークエネミー、変な事は言わないでよ?』
『任せておけ』
短く返し、少し考えてから口を開く。
「趣味は料理……」
再びざわめく。
男が料理をするのは珍しいんだろうけど……最後まで聞いて欲しい。
「を食べる事だ。特に美味いものは幾らでも食べられる」
その言葉に、何人かが溜息
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