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英雄は誰がために立つ
Life16 追い詰められたゼノヴィア
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は俺の方でも報告書で読んだ毒矢って事はアーチャーなんだろうな。――――それにしても、藤村士郎よ。お前さんの知り合いはどいつもこいつも化け物ばっかりだな?」
 「あん?」

 士郎に皮肉るアザゼルは、目を士郎にでは無くモードに送っていた。

 「報告書で読んだぜ?とんでもねぇ化け物剣士らしいじゃねえか!あまりの無茶苦茶ぶりにゼノヴィアが引いてたって・・・!」
 「堕天使総督のアンタに言われたくねぇな?つか、オレが強いのは当然だが、それ以上にお前ら弱すぎだろ?ホントに悪魔かよ」
 『むっ・・・・・・・・・!』

 口元をにやつかせるアザゼルに対して、モードはあくまでも自分のスタンスを変えようとしない。
 しかも思った事を口にし過ぎてリアス達はムッとする。
 グレイフィアは立場上+大人なので、何も言わずに相変わらず微動だにせず、最初と変わらずにサーゼクスの後ろに控えていた。

 「仕方ないだろ、モード。リアス達はこれからなんだ。(いくさ)慣れしてる俺達とは違うんだ。それ以前に、リアス達の歳を考えれば別に可笑しくはないどころかよくやってる方だろ?」
 (お前さんも年齢変わらねぇだろうが!ついでにこの化け物女剣士も)

 士郎の擁護にリアス達は、少し機嫌をリカバリーさせた。
 そしてアザゼルが当然の感想を心の中で呟いた。

 「――――っと、話し脱線させて悪かったな。つっても、ランサーらしきサーヴァントなんて見てねぇらしいから取りあえず此処までだな」
 「そうだね。皆は他にとくに何かあるかい?」

 サーゼクスの質問に無言で答える一同。

 「そうか。ならリアス達はこの後から特訓再開だね」
 「お、お兄様、お待ちください!こんな時に特訓など出来ませんよ!?私たちも修復作業などを手伝います!!」
 「そうですわ!」
 「うん、リアス。君の答えは僕や母上の予想通りだよ」
 「・・・・・・・・・・・・・・・え?」

 サーゼクスの言葉にリアス達は虚を突かれる。

 「リアス達がそう言う風に言うと思って、母上からの伝言で『良いから特訓をしてレーティングゲームで私たちにいいところを見せると約束しなさい。これは命令です』だってさ」
 「うぇえ!?」

 考えを先読みされていた事に驚くリアス達。
 とは言え親子なのだから親からすれば子供の事なんて手に取るように判るだろう。
 それが既に、何百年以上生きている悪魔の貴族と言う、とんでもない年季のある傑物たちなら尚更だった。

 「何度も言うけど、母上からの命令だからちゃんと訓練しなさい。いいね?」
 『・・・・・・・・・はい』

 リアス達はヴェネラナ達の気遣いにありがたみを感じつつ、頭を垂れながら頷いた。

 「よし!ところで士郎、君に頼みが
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