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英雄は誰がために立つ
Life16 追い詰められたゼノヴィア
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、日本の昔話でメジャーなのを挙げて見ろ」
 「え、いきなり何」
 「いいから」
 「・・・分かりましたよ。え〜と、『かぐや姫』『鶴の恩返し』『雪女』『うりこひめとあまのじゃく』位ですかね?あれ?どうしたんですか?」

 士郎は一誠の答えに頭を抱えていた。
 見ればリアス達――――一誠に好意を向けている女性陣全員が苦笑していた。

 「メジャーかベターかは置いといて、如何して全員美人と推測されていた女性物ばかり何・・・・・・いや、何となくわかったから説明しなくていい・・・」
 「そうですか?それで俺に何を言わせたかったんですか?」
 「『桃太郎』は知ってるよな?」

 勿論と先ほど以上に食いつきが良い位に一誠は食い付いた。

 「だってあれでしょ?確か悪い鬼をとっちめて、その後ハーレム王になった侍――――」
 「違う!ハーレム王になんかなって無い!お前の妄想と願望を、日本一メジャーな昔話と混合させるな!ああ、もう!?聞く相手を間違えた!!兎に角、セイバーの真名は恐らく『桃太郎』なんだよ!」
 「えぇええ!!?」

 一誠1人だけが驚く。
 それ以外は、士郎の口から『桃太郎』と言うキーワードが出てから気づいたため、驚きなど薄れていた。

 「グレイフィアさんの説明したキーワードに、一番共通するのが『桃太郎』である可能性が高いと言うだけだがな。グレイフィアさんを苦戦に追い詰めたと言う事は恐らく、日本の岡山県辺りで召喚したんだろうな」
 「だろうな。あそこならかなりの知名度に成っていても可笑しくはない筈だからな。ステータスにもかなり影響するだろうよ」
 「如何してオカヤマケンだと知名度が高くなるんですか?」

 まだ日本の言葉を言いなれないのか、アーシアはぎこちない言葉で質問する。

 「岡山は桃太郎のモデルとなった人物、吉備津彦命(きびつひこのみこと)の墓は勿論、記録から信仰・伝承が盛りだくさんだからな」
 「桃太郎にモデルとなった人物が居たの?それは私も初耳だわ」

 眷属たちも皆、リアスと同様の感想だったようだ。

 「これは少しは気が楽になったね。敵の情報を知り得ているか否かではまるで違うからね」
 「確かにな。他は如何だ?」
 「アサシンは恐らく『山の翁』ハサン・サーバッハである18人いる教主の1人だと思いますよ?ただ、あそこの教主の伝承などはほとんど記録などないので判りませんが・・・」
 「『山の翁』か。アレについちゃあ記録があるかは俺の方で当たってみるわ。多分ねぇだろうが」

 アザゼルは、厳しい顔つきで頭を掻く。

 「後はキャスターですが、誰か解りますか?」
 「ゴーレムを鋳造していた魔術師なんて探してたらきりねぇから、パスしようぜ。報告書を読む限りだと、ゴーレムに全
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