●●の時間(2016/05/16 一部修正)
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て来い」
「俺らがあんたの指示に従う必要性があるとは思えないね。俺らならそのスイッチを押すより早く、あんたの動きを封じられる自信がある」
「本気で言ってるのか?あの時と違って、俺も炎の試作型疑似玉璽を履いてるんだぜ?スイッチを押す余裕を得る位の抵抗はできる自信が俺にもある。
それにお前と違って、他の奴らは多少なりとも動揺している。そんな奴らがお前のサポートをできるとも思えないな」
確かに、鷹岡の言う通りではある。今の皆じゃ、サポートもあまり期待できない。何より鷹岡の戦LVが分からない以上、鷹岡の動きを俺だけで殺さずに完全に封じられると断言もできない。
「分かっただろ?なら屋上――ヘリポートへ移動しよう。愛する生徒を歓迎する用意もしてある。勿論、逆らわねぇよな?下で苦しんでるお前らのクラスメイトは、俺の慈悲で生かされているんだから」
狂喜と憎悪で彩られた笑みを浮かべる鷹岡に逆らえる者は、俺達の中には1人もいなかった。そして、俺達は鷹岡の指示に従い移動。屋上に着くと、鷹岡は再び口を開いた。
「南樹!お前のせいで俺は防衛相の三下からも見下され、上からの評価もガタ落ちになった!それだけじゃなく、痴漢と下着泥なんて冤罪で捕まりかけもした!!この屈辱は倍返し程度じゃ済まない。俺は、俺の未来を汚したお前を絶対に許さん!!」
「……で?どうしたいんだよ?こっちは時間がないんだ。要求があるなら簡潔に言えよ」
「……いい度胸だ。なら、お前1人でヘリポートまで登って来い」
鷹岡はそう言い終えると、治療薬の入ったアタッシュケースを持ったまま先にヘリポートへ続く階段を登って行った。そして、俺も鷹岡の後に付いて行こうとする。が―――
「…………」
「……有希子?」
無言の有希子に袖を掴まれ、俺は行く手を阻まれてしまった。有希子の顔は青く、不安一色に染まっている。そんな有希子を安心させる為、俺は有希子の頭を優しく撫でながら口を開いた。
「安心しろ。俺はあいつ程度に殺されたりしないよ。まぁ、治療薬を手に入れる為にボコられはするだろうけど、絶対にお前の所に戻って来るから」
「………うん」
俺の説得に有希子は蚊の鳴く様な声で返事をすると、掴んでいた袖から手を離してくれた。そして、俺が鷹岡の指示通りヘリポートへと移動すると、鷹岡は俺に新たな指示を出してきた。
「……そうだな。まずは履いてるA・Tを脱いで烏間達に投げ渡せ。あと、腰に差してるのは日本刀か?それも俺に渡せ」
「……分かった」
俺は鷹岡の指示に従い、炎の試験型玉璽を脱ぐと烏間先生達のいる所に投げ、腰に差している日本刀も鷹岡へと投げ渡した。
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