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オズのポリクローム
第二幕その十二

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「どうにも」
「ははは、皆よく寝られるよ」
「それはどうしてですか?」
「今日もたっぷり遊んでたっぷり食べたからだよ」
「だからですか」
「うん、よく寝られるよ」
 そうだというのです。
「充実していたからね」
「だからですか」
「うん、身体はほどよく疲れていてね」
「そしてですか」
「じっくりと寝られるよ」
「そうなんですね」
「では寝るんだよ」
 こう言ってでした、そのうえで。
 五人は魔法使いの言った通りでした、パジャマに着替えてベッドに入るとすぐに寝てしまいました。皆の夜はとても静かに過ぎていきました。
 ですがその前にです、ふとです。
 ジョージは一緒のお部屋で寝る前に皆にです、こんなことを訪ねていました。
「僕達は寝るけれど」
「うん、このオズの国にはね」
「寝なくていい人達もいるからね」
「かかしさんや木樵さんね」
「今は王宮にいないけれどチクタクさんやジャックさんもね」
「寝ないでいいってどんなのかな」
 ジョージはこのことについて少し思うのでした。
「一体」
「ううん、僕達は寝ることが凄く気持ちいいし楽しいけれど」
 神宝は少し考えてからジョージに答えました。
「そうする必要のない人はね」
「別にかな」
「最初からそう思わないんじゃないかな」
「寝るとどうとか」
「うん、別にね」
「そういえばかかしさんも木樵さんも」
「そうしたことに何も言わないよね」
 こうジョージにお話しました。
「食べることについても」
「そういえばそうだね」
「だからね、寝られる人は寝てね」
「寝ないでいい人はだね」
「寝ない、それでいいんじゃないかな」
「そういうことになるんだね」
「寝ないでいい人達も楽しく過ごしてるし」
 夜のかかしや木樵は楽しくお喋りをしてお昼の時と同じ様にすごしています、食べる必要もないから平和です。
「それでいいよ」
「じゃあそういうことで」
「うん、僕達は寝よう」
「そうしようか」
 ジョージは神宝に笑顔で応えてでした、そして。
 カルロスは少し目をこすって皆に言いました。
「もう眠いしじっくり寝られるよ」
「そうね、寝たらもう朝になりそうね」
 ナターシャも笑顔でカルロスに応えます。
「ぐっすりと寝られて」
「うん、じゃあ皆お休みなさい」 
 恵理香は皆に夜の挨拶をしました。
「私とナターシャは二人で寝てね」
「僕達は三人で寝るよ」
 ジョージはその恵理香に男の子三人でと答えました、そしてそれぞれのお部屋に入って朝までじっくりと寝ました。
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