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リリなのinボクらの太陽サーガ
闇王
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台詞や様子から鑑みるに、あまり気持ちのいい出来事では無かっただろう。だから誰かの姿を模倣して精神に傷をつける欠片は気に入らぬのだ。

「……逝ったか……。さて……おまえ達、朗報だ。この瞬間から、もう欠片が現れる事は無い」

「という事は……終わったんですね、教主!」

「ああ、制御プログラムは無事にエグザミアの暴走を止めてくれた。意味の無い破壊を招き続けた哀しき因果はたった今、終わりを告げた」

「イ〜ヤッホゥー! ボク達の完ッ全しょ〜りっ! 強いぞ凄いぞカッコイイ!」

「それで……早速だがこの子に挨拶してもらおうと思う。ほら、せっかくなんだから堂々と胸を張れ」

そうやって教主殿は暴走する危険が無くなって自由を得た“U-D”を、軽めの力で背中を押す事で我らの前に立たせた。しばらくモジモジと指を絡ませていた彼女は、やがて意を決した表情で我らを見据えてきた。

「改めまして……柴天の盟主、ユーリ・エーベルヴァインです。皆のおかげで無限連環が招く悲劇に終止符を打つ事が出来ました。本当に……ありがとうございました!!」

「彼女の名前はシュテルが思い出して、俺に伝えてくれた。これからはシステムU-Dという何の魅力も飾り気も無い呼び方ではなく、“ユーリ”と名前で呼んでやる事だ」

「うむ。ではユーリ、たった今より、もうお前を一人にはせぬ。望まぬ破壊の力を振るわせたりもせぬ。安心して我が下に……我らと共に来るが良い」

「ディアーチェ……はい、喜んで!」

「………フッ」

嬉しさのあまりに抱き着いてきたユーリの頭を、我はよしよしと撫でた。シュテルもレヴィもこの輪の中に加わり、至極暖かな空気に包み込まれる。我らの様子を見て、やれやれと言いたげに手を上げて一息ついた教主殿は、「いつまでここにいるつもりだ? 続きは外でやってくれ」と言ってきた。確かにここは教主殿の精神世界の最深部、あまり長居されても嬉しい場所ではないだろう。

そういう訳なので感覚的には水面に浮上するかのごとく、意識を集中させて我らも現実世界へと帰還していく。ユーリはここから現実世界へ意識を戻す感覚がわからないため、案内として教主殿が手を引いていってくれた。こうして精神世界での戦いは、綺麗に丸く収まったのである。
戻ったら帰還祝いでもユーリの歓迎会でも開こうかと考えながら、我らは現実世界へ召喚の手続き無しで再び実体化した。ユーリが解放された事で、我らの実体化に月の力を消費する必要が無くなり、常時顕現していられるようになったのだ。

教主殿との同化は今でも可能なのだが……急速で月の力を補給しなければならない時や、同化せざるを得ない状況にならない限り、わざわざせずとも良いだろう。意味も無く同化した所で、それはただ教主殿の負担になるだけだ。そのような事
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