Fate/stay night
1102話
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対にない。
間違いなく俺と敵対し、殺し合いになるだろう存在だろうと。
「……そうね。少なくてもあの男は危険な感じがしたわ。桜もなんだってあんな男と……」
「桜?」
「え? あ、うん。その、私の後輩よ。ほら、さっきビルの屋上から見たでしょ? あの人と同じ部活なのよ」
「ふーん……」
どう考えても、それ以上の何かがあるように思えたが、本人が隠しているのを無理に聞く必要もないだろう。
まだ会ってから1日も経っていないが、それでも凛が今回の聖杯戦争に本気で勝ち抜く気でいるのは知っているし、その為であれば可能な限りの手段を使うのも分かる。
その凛が特に何を言うでもないのだから、それを考えれば恐らく今のあの紫の髪の女は本当に今回の件には関係がないんだろう。
「なら、そろそろ帰るか。うん? そう言えば、今夜の食事はどうする? 俺としては凛の手料理は美味いから、出来れば作って欲しいんだけど」
「……あのね。一応言っておくけど、あんたはサーヴァントなのよ? なのに、何で私が食事を作らないといけないのよ」
「それを言うなら、俺の魔力をラインを通してそっちに流してるだろう? 魔術ってのは等価交換じゃなかったのか?」
「ぐっ、そ、それは……しょうがないわね、分かったわよ。取って置きの料理をご馳走して上げるから、楽しみにしてなさい!」
そう告げる凛は、つい先程の紫の少女と金髪の男に会った時のショックはもう完全に抜けているように思えた。
これで凛が立ち直ってくれるのなら、俺としても大歓迎だ。
それに、凛の料理が美味いってのも、正直な気持ちだし。
「ほら、アークエネミー、行くわよ! 私の料理を思う存分食べさせて上げるんだから、覚悟しなさい! 魔力の等価交換なんだから、もう食べられないって言っても食べさせるからね!」
そう告げる凛に引っ張られて、家へと帰る。
……尚、凛の作った料理は中華料理で、確かに美味かったが……それでもどこか微妙に物足りなく感じた辺り、俺の味覚はおかしいのかもしれない。
ただ、作られた料理は全て俺の腹に収まり、最終的には凛の家にある食材の殆ど全てが消え失せる事になる。
正直、自分でもここまで大食いだったとは思いもしなかった。
受肉している影響か?
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