暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
Fate/stay night
1102話
[4/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
逸らす。
 その仕草自体が何らかの関係があると言ってるようなもんだけどな。
 ……もしかして……

「凛の恋人か?」
「……は?」

 俺の言葉に、たっぷり数秒程は沈黙してから答える凛。
 どうやら違ったらしい。
 本来ならここで顔を赤くして、『ばっばばばばばば、馬鹿じゃないの!? そんな事ある訳ないじゃない、馬鹿じゃないの!?』と、大事な事だから2回言いました的な反応をすると思ってたんだけど。

「はぁ、どうやら馬鹿な勘違いをしてるようだから言っておくけど、私の友達の知り合いや、私の天敵の親友みたいな相手よ。確かに顔を知っている相手だけど、人を間に介しての知り合いでしかないわね」

 凛の様子を見る限りだと、まだ何かを隠していそうではあるが……ともあれ、そういう事にしておいた方がいいだろう。
 ま、相手は一般人なんだから、もし知り合いだったとしても聖杯戦争に関わっている間はあまり接触を持たない方がいいんだろうけど。

「アークエネミー、そろそろ帰るわよ。あの似非神父があんたが明日から使う分の学生服とか教科書とか届けてくれている筈だし」
「へいへい、まさか英霊になってまで学校に行くとはな」

 溜息を吐き、凛と共にビルを下りて行く。
 地上に降りると、さっき見た赤毛の男の姿は既にそこには存在していなかった。
 まぁ、ビルの屋上に凛がいたのを見えなかったってのはあるだろうから、その辺はしょうがない。
 特に興味があるって訳じゃないから、何かする必要もないだろうし。
 そのまま新都から深山町の方へと向かい、凛の屋敷へと向かって進んでいくと……夜の道の中で、不意に足を止める。
 凛が何故か急に足を止めた俺に向かって不思議そうに視線を向けてくるが、俺の視線の先にいる存在を見て、身体を強張らせる。
 俺の視線の先には、2人の人物がいた。
 1人は紫色の髪をした大人しそうな女。そしてもう1人は金髪の若い男。
 ただし、この金髪の若い男を見た瞬間、何か……ナニカを感じる。
 何だ? 俺の知り合い? まさか、そんな事はないだろう。そもそも俺は英霊だ。この時代のこの街に知り合いがいる筈もない。
 ……記憶を失っている以上は確実にとは言えないのが残念なところだが。
 ともあれ、俺と凛の視線の先で話していた2人は、やがて話し終わったのだろう。それぞれに別れて去って行く。

「アークエネミー……あいつ、人間?」

 恐る恐るといった様子で尋ねてくる凛に、小さく肩を竦める。
 俺が感じたナニカが何なのか全く不明だが、分かっている事は1つだけある。
 それは……

「人間かどうかは分からないが、間違いなく俺とは相容れない存在だろうな」

 そう、見た瞬間に分かった。あの金髪の男は、俺と友人になるという事は絶
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ