Fate/stay night
1102話
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るのは確認している。……ただし、凛は全く使おうとはしていなかったが。
食事の時にTVをつけないというのはそういう習慣だと言われれば分かるけど、それ以外でもつけているのを見た事がなかった。
「むっ、そ、それは……ま、魔術師たるもの、機械とかはあまり使わないのよ!」
「いや、魔術師であってもTVくらいは普通に使うだろ」
「……しょうがないじゃない。何だか私が触ると壊れたりするんだもの」
「ああ、機械音痴か」
その言葉に呻く凛。
どうやら本当に機械の類は苦手らしい。
そんな風に話をしていると、やがて1時間程が過ぎて午前10時過ぎとなり、店へと向かう。
立ち寄ったのは、個人でやっていると思われる服屋。
「すいません。動きやすさを重視して、彼に似合いそうなものを1式1万円前後でお願いします」
「はい、お任せ下さい」
そう告げ、店員は殆ど迷う様子もなくズボンや上着といったものを揃えていく。
迷いのなさは、さすがに本職というべきか。
そのまま準備を済ませ、俺の着ていた服は紙袋に入れて貰って着替えは完了。
「はい。終わりました。それにしても彼氏さん、格好いいですね。お客さんも美人ですし、お似合いの恋人同士ですよ」
「こっ!? ……いえ、残念ながら彼は私の友人であって、恋人ではないので」
「残念なんだ」
凛の言葉に思わずポツリと呟くと、一瞬物凄い目で睨み付けられた後で、思い切り足を踏まれる。
サーヴァントの為か、痛くはないんだけどな。
ただ、照れ隠しに笑みを店員に向けながら足の甲を踏みにじるのは色々と怖いので止めて欲しい。
ともあれ、店員に見送られながら俺と凛は店の外に出る。
「それで? 俺の恋人の凛ちゃんは、次に俺とどこでデートしたいんだ?」
「あんたね……令呪を使ってその減らず口を利けないようにした方がいいのかしら?」
「こんな事で令呪を使うなよ。全く、初心な奴だ」
「私はあんたと違ってそっち方面ではだらしなくないの!」
「……だらしない?」
いきなり凛の口から出てきた言葉に、思わず首を傾げる。
俺が女にだらしないようなところなんて、あったか?
「い、今までのやり取りで何となくそう感じただけよ。それよりほら、あんたの服を買っていて時間を無駄にしたんだから、さっさと次に行くわよ。まずは、この新都の中でももっとも曰くがあって、かつ戦うのに丁度いいと思う場所からね」
そう告げ、凛は俺を置いてずんずんと先へと進んでいく。
小さく溜息を吐き、俺は凛の後を追う。
「ここは……」
目の前に広がっているのは、公園。そう、公園と表現してもいいだろう。
だが、公園であるにも関わらず周囲には人の姿はない。
まだ朝だから……と
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