第3章 リーザス陥落
第53話 ヒララ合金を求めて
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〜烈火鉱山 入口〜
一行は、ラジールを出て、カンラ、アイスを経由し烈火鉱山にまで到着した。道中のモンスターに関しては、ヘルマン軍達と比べたら断然弱い部類だから、全く問題ない、と 皆が思っていたのだが。
「……思ったより時間がかかったな」
「はぁ……、あんな所でハニーの大群が出てくるなんて思ってもいなかったわ。おかげで私はあまり手伝えなかったし……」
志津香はため息を吐いていた。
そう、志津香が言うように、アイスの町にまでは何も問題なかった。
だが、そこから北部へと向かう道中で、大量のハニー軍団?に遭遇してしまったのだ。まるで、傍に《ハニーキング》がいるのか? と思える様な数であり、あの陶器は、何故か魔法が通用しないから、志津香には下がっていてもらったのだ。
「そうですね。私も何度かあの辺りに来た事はありましたが、あそこまでの数は初めてです。……ひょっとしたら、鉱山での件と関係があるのかもしれませんね?」
「……否定はできないな。気を引き締めて掛かろう」
かなみの言葉にユーリも頷いた。
アイスを拠点にしているユーリでも希に見る程の量だったのは間違いない。……所詮はハニーだ。と言ってしまえばそうだが、それは置いといて。
「そう言えば、道中でランス達は見なかったけど、大丈夫かしら?」
「ん? 志津香もアイツの事心配するんだな?」
「ば、バカ言わないで! 私はシィルちゃんのことを心配してんのよ! 同じ魔法使いなんだから!」
「……いてっ!いててっ!! 判った判った、だから足踏むな」
地団駄を踏むかの様にユーリの足にめがけて何度も踏み抜く志津香。
……魔力が篭っているのか、これまた攻撃力が高い一撃が何度も……。やっぱり、魔法だけじゃなく、格闘の技能もってる? Lv2程?
「あ……ははは。でも私もシィルちゃんの事は心配ですね。……ランスは置いといて」
かなみも同じ気持ちだった様だ。それは当然だろう。
ラジールまで共に旅をしていて、色々と助けてくれたのだ。色んな意味でランスに覆い隠されている彼女だが、多大なる貢献をしていると言っても過言じゃないのだから。
「大丈夫だ」
ユーリはただ言葉は少なめに……、だが、はっきりとそう言っていた。それは即答だったから、志津香もやや顔を顰めて聞く。
「本当に大丈夫って言える? ユーリって、ランスの事過剰評価してるんじゃないの? 前々から思ってたけど」
「ん……、まぁ感じる所は幾つかあるが、一応 アイツとは結構付き合いがあるしな? それも結構濃いし」
ユーリは苦笑いをしていた。
自分自身も色々と言われている。(……顔は置いといて)規格外と言う言葉ももらっているが、ランスもその言葉に相応し
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