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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第200話 彼の元へ…
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りました」
「え……?」
レイナは、ユイの方を向いた。ユイは、アスナの胸から 飛び上がり、レイナの手のひらにちょこんと座り、そして拳をぎゅっと握り締めていった。
「パパの事は、所在が判らないのは辛かったです。ですが、お兄さんなら、と思いました。お姉さんが 何かしたい。お兄さんの為に、何かしたい、と言った時から 私はおじいさんとコンタクトを取り続けてました。私は、お兄さんの自宅にある メイン・コンピュータと 直接、繋ぐ事ができますから」
リュウキとユイ。
2人も、勿論家族だ。ユイがリュウキを頼る事も勿論あり、そして リュウキがユイを頼る事だってある。兄の様に慕い、そして妹の様に慕う。……綺堂の事は《おじいさん》と呼んでいる。……かつて、そして今でもリュウキの最も信頼する人の1人。その優しさは、ユイは本当よく判っていた。
ユイは、その小さな左手を振り、ホロウ・ウインドウを呼び出した。それはメディアプレイヤーがもう既に起動しており、直ぐに音声だけだが、このALOの世界に届く。優しい声が。
『……お話は全てユイお嬢ちゃんから、承っております。 レイナお嬢様。是非、坊ちゃんの傍に居てあげてください。……これ以上無い程、心強いです。……お待ちしております。なぎ……、いいえ、シィさん。お嬢様をお迎えをお願いします』
「はい。判りました」
これまでの話は、ユイを介して、綺堂にまで伝わった。綺堂は、リュウキの身体の傍を離れる事は出来ない。だから、今回の1件の説明には、シィだけで行ってもらったのだ。
「っ……はいっ!」
レイナは、突然の綺堂の声に驚きつつも、力強く頷いた。
シィも、何処か安心した表情をしていた。……リュウキとレイナの関係については、よく知っているから。傍に居てくれるだけで、綺堂のいう様に心強くなる。それが確信できる。だからこそ、彼女は安心を、そして笑みを見せる事が出来ていた。
アスナもその間に、クリスハイトに キリトがいる場所を訊きだした。
もう、誤魔化したりは一切させないし、クリスハイトもするつもりは毛頭なく、直ぐに言っていた。セキュリティが万全である病院へ。万が一に、何かがあっても 直ぐに対処できる。全ての責任を保証できる程の磐石な体制だという事も。
キリトのいる場所は、病院《お茶の水病院》
リュウキがいる場所は、《自宅》
其々が、場所を確認しあうと、殆ど同じに振り返って頷いた。そして、殆ど同時に、皆の前で口を開いた。
「「私達は、行きます現実世界の……」」
「キリトくんの所に」
「リュウキくんの所に」
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