第四話「飛鳥の決意」
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ていた。
「なぁんだよ、ケッチィなぁ?」
「……唯一確かなのは」
「あ……?」
しかし、俺は少しだけでもと多熊に一部の情報を与えることにした。
「白騎士事件での被害者はリベリオンにもいます。留置場で俺を助けに来たあの男の人、その人が被害者の一人です……」
「やっぱ、白騎士事件での被害者は俺以外にもいたんだな?」
「しかし、その決定的な事実は既に政府によって消されたんです。残念ですけど、これ以上真相を探ろうとしたって、無駄かもしれませんよ?」
「なに、そこは上手いとこやるさ? 後は……リベリオンズとやらを生で見てみたいもんだな?」
――そのへんは、蒼真さんに上手いことやられると思うけど……
どうせ、多熊は蒼真たちとあった瞬間に、記憶を消されるか何かされるに違いないが、それでも今では仲間として少し位は信用しよう……
上空から地上へ向け何かが放たれた。数発の機影は轟音と共に市街地へ着弾した。
「な、何だ!?」
俺は振り向いた。そこには、悲鳴と呻きにまみれて悲惨な光景が目に移った。先ほどまで背後を歩いていた人々の塊が、一瞬に肉片になっていた……
「そ、そんな!?」
「ちっ! 奴ら、ついに容赦なく仕掛けてきやがったか!?」
多熊は上空を見上げると、そこには再びISの機影が見え、それらはこちらを見つけると、すぐさま急降下してくる。
辺りはこの日が居によって大混乱と化し、パニックに陥った人々による押し合いの状況が絶えなかった。
「九条! こっちだ、ついて来い!?」
多熊は、一旦俺を裏路地へと連れ出して状況を見た。
*
「何だい……的を外しちまったのかい?」
地上の、死体が散乱する路上へと降り立ったIS達はターゲットを逃したことに気付き、再び探すはめになった。
「警察だ! 動くなIS使い共!?」
しばらくすると、防弾チョッキを纏った警官らがパトカーから降り、拳銃を一斉に向けてきたが、ISらは鼻で笑った。
「隊長? 雑魚はどうするぅ?」
「任務の障害となるのなら、排除しろ……」
「りょうか〜い♪」
ISの一人がアサルトライフルを乱射し、前方で銃を構える警官たちを撃ち殺した。何の成す術もなく次々に倒れる警官たちは、ISらにとって狩られる獲物のようであった。
そして、そんな彼らを殺すISらの姿はまさに虐殺そのものであった。
「くそっ! 連中はテロかなんかか?」
見つからないよう、瓦礫の隙間から除く多熊は背筋がぞっと震えた。今まで遭遇してきた事件とはちがい、その光景はまるで虐殺という地獄だ。
「自衛隊のISが来るまで時間がかかりすぎる……ちくしょう! どうすりゃあいいんだ!?」
相手の武器と、自分の武器と出は差がありすぎる。かといって、このまま見つかればあの警官らの二の舞になるのが落ちだ……
「賭
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