宇宙戦艦ヤマト異伝
後方支援
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ガミラス宇宙軍の単座戦闘機、2座爆撃機、3座雷撃機、円盤型戦闘艇は緒戦で損傷を避けた。
敵の物量は無限、防御力強化、戦力維持を図らねばならぬ。
ドメル将軍指揮の艦隊、冥王星前線基地の連係作戦は有効に機能した。
高速の機動部隊は巧みに敵の砲撃を避け、反射衛星砲の射程内に誘導。
絶妙なコンビネーションで敵艦隊を罠に嵌め、各個撃破を繰り返している。
ドメルとシュルツは期待に応え、強大な無限艦隊を何度も敗走させた。
冥王星前線基地に設置された反射衛星砲と宇宙艦隊は善戦健闘を重ねた。
無限艦隊の攻勢を幾度も撃退、貴重な時間を稼ぐ間に我々も怠けていた訳ではない。
火星及び月に対宇宙空間用の防衛陣地を急造、地球軍の戦闘衛星《デス・スター》も改造。
新開発の内部衝撃波発生式照射物質破壊光線砲(通称ショック・カノン)を搭載。
嘗て火星《アレス》と木星《ゼウス》の間に存在した第5惑星、《氷王星》の名残。
小惑星帯《アステロイド・ベルト》へ配置、《太陽系絶対防衛線》を構築する。
大気圏の存在せぬ衛星フォボス、デイモス、月に反射衛星砲を設置。
周囲に多数の反射衛星鏡を展開、火星軌道内部を絶対防衛圏の《聖域》として火力増強を図る。
遊星爆弾及び発射施設は敵に利用されぬ様、入念に破壊した。
《エネミー》と通称される植物的形状のタナトス生命体に寄生され、修復再利用されては堪らぬ。
現在の我々ガミラス星人も地球人類同様、放射能は致命的な毒となる。
地球人類の恐怖を、身に沁みて理解した。
鬼畜ガミラスと罵倒されても当然、已むを得ぬ仕儀であり慙愧の念に駆られる次第であるが。
常に私の傍に控える忠実な副総統、ヒスに麻痺銃《パラライザー》を手渡した。
「宇宙戦艦ヤマトとの決戦に於いて私の誤りに気付き、諫めてくれたのは君1人だった。
地球人類と共存の道を選択しておれば、母星ガミラスが死の星となる事も無かっただろう。
君を副総統に選んだ私の判断は、誤っておらぬ。
私が暴走した時には、君の判断で引き留めてくれ。
判断が誤っていると感じた場合には迷わず、私を撃て。
これは最優先の至上命令だ、頼んだよ」
10数時間が経過した後、私は副総統ヒスから或る指摘を受けた。
彼に客観的な判断を委ねた事は、正解であった。
「総統閣下!
戦闘開始より既に、12時間が経過しております。
将兵の疲労も蓄積しており、総統御自身も御疲れと見受けられます。
無限艦隊との戦闘は数千数万、いや数億時間に及ぶ長時間の戦いとなるでありましょう。
我々も24時間体制に移行し、長期戦に対応する必要があるものと思われます。
8時間毎に3交代、或いは12時間毎に2交代し交替制で戦況に対応せねばなりま
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