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M?R - メルヘヴン - 竜殺しの騎士
010話
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夫だよ!」

スノウの言葉を聞いてジークを見るアルヴィス、背中に鎧を纏わずARMとは全く違う剣を持つ剣士。一体どれほどの男なのか興味を抱く。

「おい色男さんよぉ、降参するなら今のうちだぜ?どうせ俺に負けちまうんだからよぉ」
「獲物を前に舌なめずりか、ド三流も良い所だな」
「ん、んだとぉ!?」
「さっさと来てみろ、俺を殺せるだけの力を持っているならな」
「上等じゃねぇか…ウェポンARM、フレイムソード!!!」

指輪型の待機状態のARMが変化しジャマダハル状の剣となり輝きを見せる、それを見てバルムンクを抜くジーク。あたかも拳で殴りつけるように腕を真っ直ぐ振りぬいてくる相手に合わせるように剣を振るう、激しい音を響かせながら戦闘を開始するレノとジーク。

「そらそらそらっ!!ARMでもねぇ剣で俺に勝とうなんてふざけた野郎だぜ!!」
「そのふざけた奴を直ぐに殺せないお前は何になるんだろうな」
「う、うるせえ!!」

一見はレノが圧倒的な手数と勢いで優勢に見える、観客たちは早くも絶望の言葉を口にしているが実際は相手の力を逃し最低限の動きのみで攻撃を無意味と化しているジーク。アルヴィスはその無駄が無く相手が気づかないレベルに繊細な動きに驚きを隠せなかった。そして次第焦りの色が見えてくるレノ。

「(如何して、如何してだ!?なんで俺が押している、それなのに!!如何して押し切れねぇ!!?)」
「随分を汗をかいているな、疲れてきたか」
「この野郎!!こいつを食らえ!ネイチャーARM、ファイアボール!こいつでも食らいやがれ!!」

レノの周囲に浮かび上がる火の玉、それを操りジークへと向かわせる。簡単に回避は可能な火の玉、だがジークは足を止めそれを真正面から受けた、身体は炎に包まれ轟々と燃え始めている。

「ははははっ!!ざまぁみやがれ!!これで俺の勝ちだぁ!!!」

完全に勝利を確信したレノ、高笑いを続けるがジークが一行に倒れない事に少しの疑問を感じていた。そしてその疑問は驚愕に変わる事になる。

「温い火だな」
「!?」

確かに耳を劈いた声、それはジークの声そのもの。大急ぎで振りぬくと其処にはまるで埃を払うような仕草で身体に付いた火を消しているジークの姿があった。

「身体の前面しか燃えていないのに勝利を確信とは、目出度い物だな」
「そ、そんなぁ……な、なんで平気なんだぁ?!」
「さてね、避ける事は容易いが仲間達に当たってしまっては申し訳無いのでね。ワザと受けさせてもらった」

ワザと受けた、その言葉のインパクトは十分すぎる物だった。つまりこの男にとってあの程度の攻撃など攻撃の内にも入らず避けるにも値しないという事になる。

「さてと、そろそろ終わらせよう。祝賀会の仕込があるのでね」
「な、何
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