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ソードアート・オンライン 〜黒の剣士と神速の剣士〜
SAO:アインクラッド
第17話 剣士の誓い
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壁際に寄せられて置いてあるシンプルな部屋だった。
サキは俺が来ても全く動かず、何も言わずただ一点を見つめる。
「現実から目を逸らしても何も変わらないぞ。あるのは停滞だけだ」
「……停滞で……構わない…」
「セレッソのことはどうするんだ?」
「…お姉ちゃんは………」
そこで言葉が止まった。
言えば現実を受け入れるのと同じだから。
だが、現実を受け入れなければ何も進まない
俺は少し息を吐いて言った。
「セレッソは死んだ。この事実は変わらない」
言った途端サキは一瞬ビクッと震え弱々しい声で言う。
「…やめて」
しかし俺はその言葉を無視して続ける。
「サキがどんなに現実を否定しようとこの事実だけは絶対に変わらない。何をしても、何を言っても変わらないんだ」
「やめて…」
「それに、現実と向き合わなければずっと引きずることになる。逆に忘れようと思うほど忘れられなくなる。だから…「止めてって言ってるでしょ!!」……」
とうとう耐えきれなくなったのかサキが叫んだ。
「なんで…なんでそこまでして現実を受け入れさせようとするの……」
「セレッソが生きていたという証をみんなに示すためだ」
「…え?」
サキは驚いてこっちを向く。
「今は殆どのプレイヤーがセレッソのことを覚えている。死んだという事実も含めてな。だからまだセレッソは完全には死んでいないんだ。でもいつかは全員忘れるだろう。人とはそういうものだ。時間がたてばいずれ忘れてしまう」
「みんな忘れたらどうなるの?」
こっちを見ながらサキは聞く。
「完全に死ぬんだ。同時にセレッソの存在していたという事実も消滅する。誰も覚えていなければそれはもういないのと同じなのだから。だから現実を受け入れなければならないんだ。セレッソが生きていたと、ここにいたという証をみんなに示すために」
「…でも……でも…」
「俺もいずれは忘れてしまうだろう。そして多分アスナやキリトも……このまま目を背け続ければセレッソの存在が完全に消滅する。それでもいいのか?」
「いいわけないじゃない!!私の……私の大切な人を……消すなんて……」
「じゃあなぜ……」
「何度も受け入れようとした、でもその度にあの光景が浮かび上がってきて思うの。次は私が殺されるんじゃないかって、裏切られるんじゃないかって。そう思うと怖くて……」
サキは顔を埋めながら言う。
その声は震えていた。
「なら、俺がサキを守ってやる」
「……守る?」
サキは顔を埋めながら震える声で聞く。
「あぁ、サキを傷つけようとする者から、悲しませようとする者から俺が守ってやる。この先ずっと、どんなことがあっても
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