暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第52話 鍵はチューリップ3号?
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うございます」
「そう、畏まらないでくれ。バレス将軍。オレは一冒険者に過ぎないんだから」
「いえいえ、ユーリ殿も謙遜なさらずに。今は同じ解放軍。リーザスの軍の皆なら兎も角、僕は貴方にはトップの地位に勤めていただきたいとすら思ってますよ」
「……随分と、オレを買いかぶってくれてるみたいだが。まぁ良いさ。オレも作戦については聞いておこう。それに、こちらも話しておきたい事があるからな」

 ユーリは、軽く頭を降るとそういう。

「(……やっぱり、ユーリさんは凄い。私なんて、この人たちに囲まれてるだけで圧倒されちゃいそうなのに……)」

 いつもの事を考えればかなみにとっては仕方がないだろう。親友であるメナドなら兎も角、軍の将校クラスとこうも接する事など少ないのだから。だけど、それを必死に隠しながら話を聞いていた。

「まずはレッドの町についてです。……情報は間違えておりませんでした。かの町に配備されているリーザスの洗脳部隊は赤の軍で間違いなさそうです」
「……それは真か?」
「ええ、確かな情報です。リック将軍の姿は見受けられないとの事でしたが、恐らく彼程の実力者は前線ではなく、後衛に配備されている可能性があります」
「成る程……、前線で戦わせて失う可能性よりは、向こうの司令官の護衛って所か。あの死神が護衛か。オーバースペックの様な気がするがな。……彼だったら」

 ユーリは、その姿を思い浮かべながらそう思う。
 実況席であるのにも関わらず……《彼》は戦いたそうにしていたし、その視線もあの妙な仮面越しに感じるものがあったのだ。

「……ユーリ殿はリック将軍と面識がお有りなんですか?」

 ハウレーンはユーリにそう聞いていた。
 確かに、彼の実力でただの護衛であればオーバースペックだといっても間違いない。ついこの間までの赤の副将、メナドと同じようなものだ。彼女も相応の実力を持ちながら、副将になれる程の実力を秘めていながら門兵をしていたのだから。

「……いや、遠目で彼を見ただけだよ」
「それはおかしいですね。公務であれば兎も角、非番の彼を赤の将軍だと見分けられるのは不可解ですよ?」

 ハウレーンはそう返した。
 ここだけの話だが、各国に名を轟かせ、恐れられていると言ってもいい、リーザスの赤い死神は、その素顔も国家機密となっているのだ。だから、冒険者であり リーザスと面識が無い(リアの件は、闇になっている)ユーリが知る由もないと思っていたのだ。

「ああ……確かにそうだな。あの姿を見たら違いない。オレが見たのは、赤い服に仮面をつけていたから彼だって判ったんだ。それに、公のコロシアムの実況が彼の事を公開していたから」
「それは………っっ!」

 ハウレーンは、ユーリの言葉を訊いて、はっとしていた。
 確
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