暁 〜小説投稿サイト〜
KZM 詩&短編集
Honeyworks×SAO二次
アイのシナリオfeat.雷斗 紗奈 輝流
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ていた。サナを泣かせたことが許せない。こいつはきっと独占欲の塊だ。こんなやつにサナを渡したくはない。


「次はないからな。覚えておけよ」

シャイナがサナにそう吐き捨てると、俺に気づいていたのだろうか、俺の方を向く。俺はそれに対して精一杯の気迫でにらみ返す。


こんなやつにサナを任せてたまるか!


この思いが……俺にある決心をさせた。






◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆






第3者side

時間は夜……月光に照らされた町の中を走る一人の少年は、町でもかなり目立つちょっとした豪邸へと歩みを進める。

――誰かにバレたら終わりだ……見つからないようにしなきゃ


少年は、豪邸の中を少し覗き見る。3人ほどガードマンが雇われたのだろうか……うろついていた。


「ちっ……こりゃヤバイな」

少年は悪態をつく。少女の部屋までの道のりを知っているが、そこに行くためのルートにガードマンがいる。

しかし、ここまで来て作戦を実行しないのは骨折り損のくたびれ儲け、少年はこっそりと移動していった。











一方、少女の寝ている寝室。何かあったのだろうか、眠り始めてそんなに経っていないようだ。

「ん…………」

ベッドでもそもそと動く少女。それとは別に……怪しい影が一つ。


ガラガラ


突然窓とカーテンが開き、月光が部屋に入り込む。


「…………? だれ……?」

「俺だよ」

「ら、ライト君!?」

「しっ、静かに」

少女が寝ぼけ眼を開けると……目の前の窓に、月光に照らされた少年が窓枠の上に乗っていた。


「月夜に照らされた、漆黒の勇者登場……ってね」

「どうしたの? こんな時間に」

「俺の宝物を奪い返しに来たよ」

「えっ……?」

いまいち事情を飲み込めてないサナに、ライトは手を差し伸べる。

「…………」

サナの視線は、差し伸べられた手とライトの顔を交互に見ていた。

一方、ライトは……差し伸べた手を一度解き、サナの顔をゆっくり包む。

「……ずっと一緒だよ。俺が守るから」

「……!」

「ここを出て、俺と一緒にどこか遠いところに行こう。あいつと過ごすより……俺と一緒にいようよ」

「……うん」

サナがゆっくりと首を縦に振った。


「よし、行こうか」


ライトは、サナが上着を羽織るのを見届けると、そのまま窓からサナを抱えて出る。


「サナ、けっこう軽いんだな」

「最近あんまり食べさせてもらえなくて……」

「そうか……でも、大丈夫。俺はサナを幸せに出来るから」

「そう思っ
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