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女人画
10部分:第十章
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るのかわからない程だった。
 だが問題はそれではなかった。それは。若い女がそのうちの一人の顔を見て言った。
「この人は」
「どうした!?」
「失踪した女性の一人です」
 こう言うのである。
「そしてここにも」
「その人もか」
「はい。この人もこの人も」
 彼女は続けて言うのだった。
「皆そうですよ」
「どういうことだ」
 年輩の女は彼の驚いている言葉を聞いて顔をさらに顰めさせた。
「だとすると」
「それにです」
 ここで彼女はさらにその年輩の女に述べた。
「この人は」
「むっ!?」
「早百合さんですよ」
 こう言うのだった。
「間違いありません。描きかけですけれど」
「むう・・・・・・」
「しかもです」
 若い女の顔が曇ってきた。顰めさせただけではなくなってきた。
「次第に」
「次第に!?」
「さらに描かれています。ほら」
「なっ・・・・・・」
 年配の女はそれを聞いて実際に絵を見て驚愕の声をあげた。見れば確かにその通りだった。絵はそこには誰もいない筈なのに勝手に絵が描かれていく。二人はその一人でに描かれていくその絵を見てそこからあることを察したのだった。

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