Fate/stay night
1100話
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おい、優雅がどうこうってのはどうした。
「それは、何かしら。私を馬鹿にしている。そう思ってもいいの?」
「違う」
このまま下手に誤魔化せば、それこそ令呪を使われそうな感じがして即座に否定する。
「これもさっきのスキルと同じだ。『???』という感じで隠されている。ただ、数は4つみたいだな」
「……」
こっちの様子を探るようにしながら視線を向ける凛だったが、やがて嘘はないと判断したのだろう。小さく溜息を吐いて身体から力を抜く。
「宝具が4つってのも破格も破格だけど……ねえ、宝具が使用出来ないってのも、あんたが記憶を失っているから……なのよね?」
「ああ」
「なら、それこそ本当に令呪を使って記憶を取り戻した方がいいんじゃない? 聖杯戦争で宝具はサーヴァントの切り札、奥の手なんでしょう? ……そもそも、あんたは一体どうやって戦うのよ? セイバーは剣、ランサーは槍、アーチャーは弓って具合にクラスによって決まってるんだけど、アークエネミーだと何?」
何、か。そう言われてもな。
ただ、予想は出来ない事はない。
「魔力がEXで、筋力、敏捷がA++。で、スキルには格闘ダメージを向上させる勇猛がBであるのを考えると、恐らく魔力を使って格闘に活かしながら使うんじゃないか? 魔術のスキルは持ってないみたいだし」
まぁ、???とやらが魔術だったりすれば話は別だが。
「……近代の英雄でそんな人、全く想像出来ないんだけど。本当に、あんた一体何者なのよ?」
「そう言われても、俺が返せる言葉は決まってるぞ」
「分かってるわよ、もう。けど、あんたみたいな色んな意味で桁外れのサーヴァントにいきなりポンッと出てこられた私の身にもなってみなさいよ。……そもそも、何であんたみたいなサーヴァントが出てきたのかしら? 普通なら触媒の類を使って呼ぶんだけど、今回は使ってないし……」
凛の言葉に、俺もまた確かにと疑問に思う。
この辺も記憶が回復すれば、召喚された理由が……うん? 何だ?
そんな事を考えた時、ふとズボンのポケットの中で何かが自分の存在を主張したかのように感じた。
これは……?
それが気になり、ポケットから出したのは、宝石か鉱石の類がついているネックレス。
俺には似合わなさそうなそのネックレスだったが、何故か凛が驚愕の表情を浮かべながら見つめている。
「おい、どうしたんだ?」
「ちょっとそれ見せなさい!」
俺の言葉を無視するかのように、一気に座っている俺へと近づいてくると、手に持っていたネックレスを奪い取る。
「これは……いえ、でも違う? 魔力が入っていない。じゃあ、何で……もしかしたら……」
それをじっくりと見つめながら何かを呟いていた凛が、再び俺の方に視線を向
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