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転生とらぶる
Fate/stay night
1100話
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 スキルのうち2つが不明というその一言に、とうとう凛は爆発した。

「ちょっと待ちなさい! 『???』って、それどんなスキルよ!? 普通、自分のスキルを見られないとか、有り得ないでしょ!? あんた、本当にどこの英霊なの!?」
「そう言われても、見られないものは見られないとしか言えないんだけど。理由に関しては聞くのなら……」

 その理由を告げようとすると、その前に口を開く。

「分かってるわよ。私の召喚ミスなんでしょ!? けど、幾ら何でも使い勝手が悪すぎない? 大体霊体化も出来ないとか、あんたを連れて……歩ける、わね?」

 改めてマジマジと俺の方を見ながら呟く凛。

「その服装はちょっと変わってるけど、どこか現代風だし。って事はあんた近年の英雄なのかもしれないわね。けど……近代で英霊になれるような活躍をした人とかいたかしら? それも、スキルを見ると完全に戦闘に特化しているような感じで」
「悪いけど……」
「ああ、はいはい。分かってるわよ。それ以上言わなくてもいいから。……ちょっと待って頂戴。休憩させて。さすがに予想外の事が幾つもありすぎて混乱してきたわ。優雅に、そうよ凛。優雅に振る舞うの」

 何やら呟いている凛の言葉通り、一旦待つ。
 俺にしてもこうして記憶を失った状態のままでここに放り出されたんだから、色々と考えを纏めたい事がある。
 まず、俺が誰なのか。
 我思う。故に我ありって訳じゃないけど、自分自身が誰なのかが分からないのは色々な意味で気味が悪い。
 凛が言ってたけど、この服装は英霊になるような者達が活躍したような時代のものではなく、あからさまに現代風だ。つまり、俺は間違いなく近代の英霊になる訳だが……
 だとすれば、俺がこの世界の日常生活の仕方を知っているのは、聖杯戦争の為に知識が送り込まれたからか? それとも単純に自分が今からそう大差ない時代に生まれた英霊だからその辺を知っているのか?
 分からない。分からないが……
 そんな風に頭を悩ませていると、凛の方でもやがて考えの整理がついたのだろう。何か覚悟を決めた目で俺の方へと視線を向けてくる。

「……よし。覚悟は出来たわ。整理は付いてないけど、覚悟は出来た」

 2回言ったのは、大事な事だからか?

「一応聞いて置くけど、アークエネミーとしては『???』となっているスキルは、どうすれば使えるようになると思う?」
「さて、その辺は俺にとっても微妙だな。恐らくという言葉を付けさせて貰うけど、記憶を取り戻せば使えるようになるんだと思う。多分、俺の根幹に関わっているスキルなんだろうし。それこそこのスキルがどんなスキルなのかを知れば、俺の真名が分かるように」
「……あんたのステータスを見る限りだと、恐らく知名度の方も相当に高いんでしょうね。早く
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