第十五話 恐れを抱く者
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の花に溜まってる雫を、心アイテムに振りかけな。そうすりゃ生き返る」
「はい……」
緊張する。けれど、不安はない。
ドキドキもしたし、ハラハラもした。掛け替えのない一日と、そう思えるほどに楽しかった。
シリカはペールブルーに輝く羽根を見つめ、心で囁きかけた。
ピナ……いっぱい、いっぱい話してあげるね。
今日のすごい冒険のお話。
あたしのたった一日だけの、お兄さんの話をーーー。
シリカは両眼に浮かんだ涙とともに、花の雫を振りかけた。
「たでーまー」
「お帰りなさい。ご飯にする?お風呂にする?それとも〜、わ・た・し?」
「風呂」
「……もう、つれないなぁ」
「なんだよ、お前って答えりゃいいの?」
「ええ……それはそれで引くわ」
「なんだよそれ……。ったく、風呂入って来るからな」
「はいは〜い。ご飯すぐできるから早く上がってきてね〜」
「ヤダよ、ゆっくり浸かりたい」
「早く上がって来ないと私も入ってくからね」
「サー・イエッサー!全速力で上がってきます!」
「もうっ、そんなに嫌がらなくてもいいのに……ふふっ……」
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