第十四話 見られたくないもの・聞かれたくないもの
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トじゃね?売れはするけど年齢制限的にも……。いやいやしかし、見ているだけでも十分……」
「な、なにを言ってるんですか〜!?」
ぶつぶつとなにやら呟いているようだが、それは絶対に自分のためにはならないとシリカは確信する。
それでもシリカから絶対に目を離さないということは、本当に危険になれば助けてくれるのではないか。……今は違う意味で危険だとは思うが。
「こ、このっ、いい加減にーーーしろっ!」
シリカはやむなくスカートから手を離し、体勢を立て直しツタを切断。
そのまま落下する勢いを上乗せして再度ソードスキルを発動。今度はしっかりと命中しポリゴンとなって四散する。
ポリゴンの雨を浴びながらストンと地面に着地。顔を赤らめながらシリカはリュウヤへと振り向くや訊ねる。
「……見ました?」
「純白ってさぁ、男の夢だと思うんだよねっ!ーーーちょ、ちょ待って!お願い短剣をこっちに向けないでってギャアァァァァ!?」
「リュウヤさんの、バカーーー!!」
五回ほど戦闘をこなしたところでシリカにもようやく慣れが出てきた。その調子で二人は快調に行程をこなしていった。
その間、リュウヤは戦闘へ介入することは一切なく、例外として複数のモンスターもしくはシリカが危険に晒された時だけ手を出しただけでなにもしようとはしなかった。
敵へのダメージ量に比例して経験値がもらえるこのSAOにおいて、ソロで、しかもいつもなら来るはずのない階層で戦っているのでたちまちレベルが1上がった。
しかし、ただレベルが上がったわけではない。
「そう、そうやって動かすんだ。もう一回やってみ」
「はい!」
モンスターとの戦闘中、リュウヤの指示に従って短剣を振るう。すると見事に敵を倒し、爆散して消えていく。
「中々筋がいいな。このままだと目標にもたどり着くんじゃないか?」
「そうだといいんですけどね」
あはは、と照れ笑いしながらシリカは答える。
なにをしているかと言うと、単純にプレイヤースキルの向上を図っている。
このままのようにレベルだけが上がっていきプレイヤースキルが疎かになると危険だとのリュウヤの注進から、彼の好意で訓練させてもらっている。
そもそも、そんな話になったのはレベルがどうこうというより、シリカのある話からだった。
「リュウヤさんは上層から来てるんですよね?」
ある程度確信を持ってリュウヤに訊ねる。十二も上の階層に上がってきているのに三十五層で見たあの余裕の態度は未だ崩れるところを見ていない。
「まあな。それがどうかしたか?」
「いえ、そうだったら、あの人のウワサも知ってるのかなと思って……」
「あの人?」
「はい!
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